【記者リポート】
「先ほどから強い冷たい風とともに雪が降っています。こうした中、こちらの道路では地震による影響で崩れたとみられるアスファルトの復旧作業が進められています」
新潟市西区で1月16日も急ピッチで行われていたのが道路などの復旧作業。
今回の地震ではこうした道路だけでなく、液状化などにより多くの住宅被害が出ていて、県内ではこれまでに4000棟を超える住宅被害が確認されています。
一方、被害の大きかった新潟市では罹災証明書の申請件数が8117件に上っていますが、被害調査が済んでいるのは4分の1以下にとどまっている現状があります。
【藤崎康治さん】
「地震前までは全然ヒビとかなかった。全部地震が起きて入った感じ」
新潟市西区善区地区の藤崎康治さんは築10年の自宅も液状化により傾き、天井にはヒビが…
【藤崎康治さん】
「向こう側の表、道路のほうが下がって、裏が上がった状態。表の方で40cm弱(下がって)裏の方で10cmくらい上がっていた」
さらに、トイレの扉は…
【藤崎康治さん】
「普段は閉めると最後まで閉まったんですけど」
住宅が傾いた方向に自動で開くようになってしまったといいます。
【藤崎康治さん】
「今は慣れて、家にいる時は平気だけど、平らなところに出ると、かえって気持ち悪い。結局は直さないとだめ」
藤崎さんも罹災証明書を申請していますが、地震から2週間以上が経ったこの日も被害調査は行われていません。
【藤崎康治さん】
「確認に来る方が来ていないので今は待っている状態。その証明がないと保険や直すほうの手続きも進まないので、なるべく早く来てくれるとありがたい」
こうした声が上がる中、新潟市は1月19日から調査にあたる市の職員を現状から60人増やし、125人に態勢を強化すると発表。
県内外の自治体の応援も合わせ一日、210人態勢で1月中の調査完了を目指します。
【新潟市 中原八一 市長】
「早く来てほしいという被災者の皆様の声もある。1月末までに必ず建物被害認定調査を終えようということで力を尽くしているつもり」
この被害調査が終わり、罹災証明書が発行されなければ申請できないのが各種支援です。
県は16日、新潟市に対し被災者生活再建支援法の適用を決定。中規模半壊以上の住宅に支援金が支給されることに。
これに加え、県独自の事業として新潟市のほか、長岡市などの6つの市と村で床上浸水や半壊以上の場合にも支援金を支給すると発表。最大400万円が支給されるということです。
被災者が少しでも安心できるよう迅速な調査が求められます。最終更新日:Tue, 16 Jan 2024 19:03:14 +0900