17日、上越市直江津地区の海沿いの公園では…
【記者リポート】
「公園内全体津波で流されてきたとみられる木屑や泥に覆われ壊れたフェンスも流されていますこうした津波被害の跡について専門家が現地調査に入っています」
【長岡技術科学大学 犬飼直之准教授】
「これが浸水したあとなので、少なくともここまで水が上がってきていた」
津波の痕跡を調べていたのは長岡技術科学大学の犬飼直之准教授です。
上越市などに大きな被害をもたらした津波。市内を流れる関川の河口に設置されたカメラには地震発生の約20分後に津波が押し寄せ、勢いよく川を遡上する様子が捉えられています。
上越市内には気象庁の津波の観測地点はありませんが、犬飼准教授は上越市直江津地区に押し寄せた津波の高さは2mに及んでいたと推定されると指摘。
さらに今回、日本海側の断層で発生する地震津波の特徴が改めて浮き彫りになったといいます。
【長岡技術科学大学 犬飼直之准教授】
「(日本海側の地震は)震源が陸地に近いことから陸地に到達する時間が短いという特徴があげられる。糸魚川付近が特に到達時間が早くて10分前後くらいで第一波が到達した」
現地調査の結果や地形データなどをもとに今回の津波の伝わり方をシミュレーションしたところ、県内で最も津波の到達が早かったのは糸魚川市で、地震発生から8分程で第一波が到達したとみられるということです。
【長岡技術科学大学 犬飼直之准教授】
「水深が深ければ津波が早く水深が浅ければ津波が進むスピードが遅くなる糸魚川や能生の海底地形は海岸から出てすぐ水深が深くなって、津波の進行速度が速くて到達時間が早くなった」
震源の位置によって県内への到達時間はさらに早まるという津波。地域住民も避難の難しさを口にします。
【住民】
「渋滞しているしほんのちょこっとしか車が動かなくて怖いよねということはみんなで話している」
【長岡技術科学大学 犬飼直之准教授】
「地震が発生してから津波の情報を見て避難を開始するのでは避難できる時間がとても短くなる。日本海での震源域が陸地に近いと思われる海域ではまず強い揺れを感じたらすぐに避難を始めてめてほしい」最終更新日:Wed, 17 Jan 2024 19:36:13 +0900