被害総額は約1億円…被災した“ナメコ工場” 5月の出荷目指し生産再開「一つ山越えた」【新潟】

元日の地震により培養していたナメコの瓶が5万本以上落下し、約1億円の被害が出た新潟県十日町市のナメコ工場。3月から生産を再開したという工場のその後を取材しました。
元日の地震により培養していたナメコの瓶が5万本以上落下し、約1億円の被害が出た新潟県十日町市のナメコ工場。3月から生産を再開したという工場のその後を取材しました。

年間約1500トンのナメコを生産する「ゆきぐに森林組合 松之山なめこ工場」。しかし、約2カ月前…

【ゆきぐに森林組合 きのこ部 植木竜博 収穫販売課長】
「高いところにキノコの培養瓶があるが、これが揺れによって落下。地面に落ちたという被害になる。もう、終わったなという感じ」

元日に発生した地震の揺れにより、約200万本あるナメコを培養する瓶のうち5万本が棚から落下。機械の破損などもあり、被害総額は約1億円に上るとみられています。

【記者リポート】
「地震発生から2カ月あまり。前回訪れた時とは違い、現在の工場には機械の音などが鳴り響いています」

工場では3月1日から生産を再開。ナメコ生産の初期段階である、瓶に培地を詰める作業や殺菌の工程が行われていました。

【ゆきぐに森林組合 きのこ部 植木竜博 収穫販売課長】
「長かったような、短かったような感じだが、一つ山を越えたような感じ。とりあえずは安心した」

生産を再開したものの、被害の爪痕は大きく…

【ゆきぐに森林組合 きのこ部 植木竜博 収穫販売課長】
「見てわかる通り、すごいことになっている。培養日数を過ぎているので、すべて廃棄になる」

生育段階によって温度や湿度の違う部屋に瓶を移動させるなど、様々な調整が必要となるナメコの栽培。

しかし、復旧作業のため、普段は暗くしている培養室の電気をつけたままにしていたことなどから生育のペースが乱れ、毎日800kgほどのナメコを廃棄せざるを得ない状況が続いています。

それでも、工場では5月中旬の出荷を目指し、ナメコの生育に励んでいます。

【ゆきぐに森林組合 きのこ部 植木竜博 収穫販売課長】
「まだ、すぐにはナメコをお届けできないが、5月中旬から出荷を予定しているので、ナメコが大好きな方はお待ちいただければ」最終更新日:Tue, 12 Mar 2024 18:44:40 +0900