新潟~上越地域の“高速鉄道化” 1200億~2100億円と試算 実現には「県民の機運醸成が必要」

新潟市から上越地域へのアクセスの改善を図ろうと検討されている高速鉄道化について、これまで「ミニ新幹線化」や「信越線改良」など4つのルート案が示されてきましたが、県は3月26日、それぞれの事業費について1200億円~2100億円となる試算結果を公表しました。
新潟市から上越地域へのアクセスの改善を図ろうと検討されている高速鉄道化について、これまで「ミニ新幹線化」や「信越線改良」など4つのルート案が示されてきましたが、県は3月26日、それぞれの事業費について1200億円~2100億円となる試算結果を公表しました。

3月16日に福井県の敦賀駅まで延伸した北陸新幹線。

上越地域から北陸方面への利便性が高まる中、検討されているのが新潟市と上越地域を結ぶ「高速鉄道化」です。

26日、新潟市で5回目の検討委員会が開かれ、これまでに示された4つのルート案に対し、県が試算した工事費などが公表されました。

▽1つ目〈上越妙高~長岡駅間のミニ新幹線化〉
工事費は約1200億円で上越妙高~新潟駅間の所要時間は37分短縮。

▽2つ目〈糸魚川~長岡駅間のミニ新幹線化〉
工事費は約1500億円で糸魚川~新潟駅の所要時間は55分短縮。

▽3つ目〈信越線を改良する案〉
工事費は約2000億円で上越妙高~新潟駅間は27分の短縮。

▽4つ目〈北越急行のミニ新幹線化と長岡~柏崎駅間のシャトル化〉
工事費は2100億円で上越妙高~新潟駅間は40分短縮。

この日の会合では、それぞれの案の課題について確認。高速化の実現に向けて「広域的な視点」で検討する必要性や県民の機運醸成が欠かせないといった意見が挙がったといいます。

【検討委員会 大串葉子 委員長】
「国での事業採択の優先順位を上げてもらうためにも、新潟からさらに東北地方の玄関口としての新潟の役割を再確認いただく。日本海側の路線を強化していくという視点も今後、検討が必要じゃないかと」

【県 交通政策局 太田勇二 局長】
「日本海国土軸という点で見た日本にとって、どういうメリットなのかとか、そういったことをやはり県民の皆様からよくご理解をいただきながら議論していただく。そういった機運醸成が必要なのではないか。そんなご意見をいただいた」

案についてはまだ絞り込みをせず、県は来年度、需要予測や費用便益比について調査する方針です。最終更新日:Tue, 26 Mar 2024 19:22:05 +0900