約100人に1人が発症…“てんかん”は「特別な病気ではない」 パープルデーで患者を応援【新潟】

3月26日は脳の病気「てんかん」への無理解や偏見をなくそうと行われているキャンペーン「パープルデー」です。なかなか病気を打ち明けられない人に紫色のものを身につけることで応援のメッセージを伝えるこの取り組み。新潟市にあるてんかんの支援拠点病院で医師・患者にてんかんをめぐる現状について取材しました。
3月26日は脳の病気「てんかん」への無理解や偏見をなくそうと行われているキャンペーン「パープルデー」です。なかなか病気を打ち明けられない人に紫色のものを身につけることで応援のメッセージを伝えるこの取り組み。新潟市にあるてんかんの支援拠点病院で医師・患者にてんかんをめぐる現状について取材しました。

新潟市西区にある西新潟中央病院。

【記者リポート】
「てんかんについて理解を深めてもらおうと、パープルデーに合わせて特別にブースが設けられています」

去年12月にはてんかん手術支援ロボットを日本海側で初めて導入、てんかん支援拠点病院として厚労省に認定されていて、海外からも患者が治療を受けに訪れています。

そのてんかんについて理解を深め、患者を孤立から守ろうと2008に年始まったのが「パープルデー」イベントです。

自分の病気を知ってもらいたいと、カナダの9歳の女の子が好きな紫色を身につけたことがきっかけとなっています。

【西新潟中央病院 遠山潤 副院長】
「てんかんというと特別な病気と思う人もいると思うが、普通の病気と同じで、どなたでもなりえると考えられている」

てんかんは突発的に意識を失ったり、けいれんを引き起こしたりする脳の疾患で、約100人に1人が発症すると言われています。

【西新潟中央病院 遠山潤 副院長】
「てんかんというと、どうしても、意識がなくなってけいれんして倒れるという印象が多いが、症状によってはそういこともないし、適切に治療すれば発作の症状を抑えられる方もかなりいる」

ただ、患者それぞれに症状が異なることにも理解が必要です。

月に一度、1週間のショートステイで病院を訪れている小川蒼太くんは、急性脳炎からてんかんを発症した患者の一人です。

【蒼太くんの母・小川友里さん】
「てんかんに対する周りの目というかがあったりすると思っていて、とても元気なてんかんの患者もいれば、寝たきりのてんかんの患者もいる」

蒼太くんの母・友里さんはこうしたイベントを通して、てんかんへの理解が進むことを望んでいます。

【蒼太くんの母・小川友里さん】
「てんかんという病気について知ろうというきっかけになってくれたらいいかなと思う」

毎年、大阪や名古屋などではてんかんへの理解を図ろうと、パープルデーに合わせ施設をライトアップしていましたが、今回、県内では初めてNSTも参加。鉄塔が紫色にライトアップされています。

【西新潟中央病院 遠山潤 副院長】
「どなたでもいつなるか分からないということなので身近な病気であることと、特別な病気ではないということを知っていただきたい」最終更新日:Tue, 26 Mar 2024 19:27:12 +0900