研究費用が不足…“日本のコメ”守るため異常気象に負けない新品種開発へ支援呼びかけ【新潟】

去年の高温・少雨で新潟県産米も大打撃を受けました。今年も暑い夏となると予想される中、日本のコメを守ろうと6月10日、新潟大学でクラウドファンディングが呼びかけられました。
去年の高温・少雨で新潟県産米も大打撃を受けました。今年も暑い夏となると予想される中、日本のコメを守ろうと6月10日、新潟大学でクラウドファンディングが呼びかけられました。

10日、インターネットのクラウドファンディングサイトには「日本のお米を守りたい」の文字が。

これを立ち上げたのは、新潟大学農学部で稲を使った新品種の開発や稲の新規の遺伝子を研究する山崎将紀教授です。

【新潟大学農学部 山崎将紀 教授】
「生産者は昨年暑い中、それぞれ栽培の技術を持っているので、色んなことをやったことを私は知っている。この暑さのせいで『どうしようもなかった』『どうにもできなかった』『うすればよかったのか』『どうにかしてほしい』というアンケートが頭から離れない状況」

去年は高温・少雨の影響でコシヒカリの一等米比率が4.7%と過去最低を記録し、コメ農家が大きな打撃を受けましたが、気象庁は今年も厳しい暑さになることを予想しています。

県内では、猛暑でも安定した品質・食味を確保できるよう収穫時期を遅らせた晩生品種の「新之助」や暑さに強いコシヒカリなど、コメ王国の威信をかけ猛暑などの異常気象に対応できる新品種の開発が続いています。

ただ、その研究のための費用は不足しているのが現状です。

【新潟大学農学部 山崎将紀 教授】
「なかなか、もうちょっと欲しいなという意図もある。あと人を雇用していることがあるので、人の雇用を安定して確保したい」

コシヒカリと多様な品種をかけ合わせ3500を超える系統をつくり、高温耐性となりえる系統RILXを去年発見した山崎教授。

多くの系統を栽培しながらの研究には人件費や物品購入費などがかかるため、クラウドファンディングで300万円を募ることに。

【新潟大学農学部 山崎将紀 教授】
「暑さに負けないように、栽培対策と新品種の2番目・3番目というのができるように、現在進行形のものも早く公表できるように頑張っていきたい」

日本のコメを守る取り組みに協力して新品種の命名権が返礼品としてもらえるコースもあるこのクラウドファンディング。受付期間は8月8日までです。最終更新日:Mon, 10 Jun 2024 18:56:45 +0900