村上総合病院での分娩の取り扱いが来年3月中旬をめどに休止されることについて、新潟県村上市の高橋邦芳市長は11月15日に会見を開き、早期の分娩再開を求めるとした上で、妊婦の支援策の策定を急ぐ考えを示しました。
経営危機に陥っているJA新潟厚生連が運営する村上総合病院。
14日、この病院における分娩の取り扱いが来年3月中旬をめどに休止されることが発表されました。
この事態に、村上総合病院で出産を経験した女性からは…
【村上総合病院で出産した女性】
「陣痛が来てから病院まで行く時間とか、あと健診は20週までしかやってくれないようなので、通うのが大変だなと思う。もうちょっと近い場所で産める場所がほしいなと思うので、早く再開してほしい」
【村上総合病院で出産した女性】
「“総合病院”なのにと。また村上病院でも分娩が始まるといいなと思う。なんだか、村上からどんどん人が少なくなっていきそうなので」
村上総合病院での分娩再開を求める声が聞かれました。
現在、村上市や隣接する自治体で分娩に対応している病院は村上総合病院のみ。病院では4月以降、妊婦健診などには対応しますが、出産時は市外の施設が紹介されることに…
【村上市 高橋邦芳 市長】
「笑顔あふれる街にしていこうという中で、この村上の地で子どもを産むことができない。これは衝撃を受けて、私自身、受け止めさせていただいた」
11月15日会見を開いた高橋市長が衝撃と表現した分娩の休止。
【村上市 高橋邦芳 市長】
「産科の再開を、一刻も早い再開を、これを徹底的に求めていかなければいけないと思っている」
一刻も早い再開を求めていく方針を示した上で、高橋市長は他の自治体での出産を余儀なくされる妊婦への交通費の助成など、支援策を早ければ今年度中にも策定する方針です。
【村上市 高橋邦芳 市長】
「大変ご不便をおかけするわけですから、そこのところについてはしっかりと手当をしていくというのは、われわれ行政の責務だと思っている」
また、今後は県や他の自治体と連携して、医療機関の経営安定のための支援などを国に要望していく方針です。
最終更新日:Fri, 15 Nov 2024 18:45:18 +0900