【殺人・死体遺棄事件1カ月】周辺住民から不安の声「早く解決を…」 12月には被害者の口座から現金引き出した男を逮捕 何らかの事情知っているとみて調べ進める

新潟県聖籠町の空き家の敷地内で70代の男性の遺体が埋められているのが見つかった殺人・死体遺棄事件は、捜査本部が設置されてから1月17日で1カ月が経ちました。

新潟県聖籠町の空き家の敷地内で70代の男性の遺体が埋められているのが見つかった殺人・死体遺棄事件は、捜査本部が設置されてから1月17日で1カ月が経ちました。

いまだ事件解決には至っていませんが、警察は去年12月上旬、被害男性の口座から不正に金を引き出した男を詐欺の疑いで逮捕していて、この男が何らかの事情を知っているとみて調べを進めています。

■捜査本部設置1カ月…周辺住民からは不安の声「早く解決を」

【記者リポート】
「こちらの空き家の敷地内で男性の遺体が発見され、捜査本部が設置されてから1カ月が経過しました。現在も現場には規制線が張られています」

去年12月16日、聖籠町次第浜の空き家敷地内で行方不明となっていた新潟市中央区の小杉英雄さん(当時78)が埋められているのが見つかった死体遺棄事件。

【県警 阿部吉晴 刑事部長】
「当該死体は何者かによって遺棄されたものと認められることから、本件は死体遺棄事件(と断定)」

その後、小杉さんの死因が頚部圧迫による窒息死であることが判明し警察は殺人事件としても捜査しています。

捜査本部の設置からは1月17日で1カ月。いまだ事件解決に至らない現状に、周辺住民からは不安の声も上がります。

【周辺住民】
「早く解決してほしい。『(事件)どうなったんだろうね』とか『あの話どうなった』とか、やはり地元の方も気にしている」

【周辺住民】
「保育園が近くにあるので、そういう施設は心配。犯人が行ったり来たりしていたというのが」

■空き家に“複数の人・重機”が出入り

去年10月16日、小杉さんの自宅に「新聞がたまっている」という消防への通報をきっかけに発覚した今回の事件。

小杉さんの遺体は自宅から約20km以上も離れた聖籠町の空き家で見つかりますが、その空き家では10月中旬以降、不審な動きが確認されていました。

【周辺住民】
「家の庭木の伐採をしていた。見かけた人数は一番多いときで3人」

【周辺住民】
「1カ月くらい前(11月ごろ)、トラックで何か作業していた2・3人はいたと思うが、どんな人がいたか分からない。植木とかの作業をしていた」

複数の周辺住民が空き家を出入りする人や重機を目撃していたのです。

さらに11月中旬にはショベルカーで穴を掘る様子も目撃されていて、警察は複数人で犯行に及んだ可能性もあるとみて捜査を進めています。

■空き家周辺での“異臭騒ぎ”

穴を掘る様子が目撃される少し前の11月上旬には、空き家のほうから「かいだことのない異臭」がしたと近隣住民は話します。

【近隣住民】
「去年12月頭くらい。午前中、玄関を出たときに嫌な臭いがした。例えれば、魚の腐った臭い」

現場近くの店では捜査員が消臭スプレーや殺虫剤が10月下旬に購入された履歴がないかなどを捜査。

小杉さんは殺害後すぐに埋められたのではなく、空き家に一定期間遺棄されていたと見られています。

そして、捜査関係者などへの取材で小杉さんの遺体は業務用の大きな袋に入った状態で埋められていたことが新たに分かりました。

■何らかの事情を知っている男を詐欺容疑で逮捕

まだ犯人の逮捕には至っていないものの、去年12月上旬には大きな動きも。

捜査関係者などによりますと、去年10月中旬に小杉さんの口座から多額の現金を引き出した30代の男を去年12月上旬、詐欺の疑いで逮捕。

このとき別の30代の男も逮捕されていて、2人が事件について何らかの事情を知っているとみて調べを進めているということです。

小杉さんはいつ、そしてなぜ殺害されたのか?事情を知っているとみられる2人の関係者に対して、警察は10月12日~14日までの間、どこで何をしていたのか行動履歴を確認しているといいます。

遺体の見つかった空き家では開いた状態の金庫も見つかっていて、強盗殺人の疑いも視野に捜査が続いています。

最終更新日:Fri, 17 Jan 2025 18:48:53 +0900