東京電力が1月21日新年の挨拶のため花角知事と面会しました。柏崎刈羽原発の再稼働に向け準備が着々と進む中、花角知事は安全性や防災力の強化などを要望。東電は要望があれば、今後、県議会へも取り組み状況などを説明する考えを示しました。
■東電が知事と面会 知事は災害への対応力強化求める
1月21日県庁を訪れた東京電力の幹部。新年の挨拶としては、2年ぶりの花角知事との面会となりました。
【東京電力 小林喜光 会長】
「柏崎刈羽の発電所を持っている当社としては、やはり知事をはじめ、県民の皆様のますますのご信頼を獲得しないと何も始まらない」
柏崎刈羽原発をめぐっては去年、7号機の再稼働に向けた技術的な準備が完了したほか、今年6月には6号機で燃料装荷を行うことが発表されていて、再稼働への準備が着々と進んでいます。
面会では、東京電力が安全性の向上に向けた取り組みや設備の設置状況を説明。これを受けて花角知事は「努力をしていることは理解した」と話した上で…
【花角知事】
「屋内に退避するとき、もっと施設の強化が必要なのではというところは国にも申し上げているし、地元の不安の一つ。ご協力をお願いしたい」
去年の能登半島地震を受けた屋内退避の課題や大雪時の複合災害など災害への対応力強化を求めました。
しかし、再稼働に必要な“地元同意”に向けては、花角知事が県民への“信の問い方”をいまだ示しておらず、15分ほどの面会の中でも再稼働についての具体的な言及はありませんでした。
【東京電力 小早川智明 社長】
「(Q.再稼働の時期は?)安全性について地元の理解が得られることが大前提と考えているので、我々としては期限とか時期の目標とかを定めずに、しっかりとご理解を得られるときまで最善を尽くしていきたい」
東電「要望あれば県議会にも説明を」
一方…
【東京電力 小早川智明 社長】
「例えば議会など様々、県民を代表して選ばれている方にも、しっかりと説明をつくし、しっかりと議論をいただくことも重要だと考えている」
再稼働へのステップとして、今後、要請があれば県議会に対する説明も行う考えを示した小早川社長。午後には自民党県連の幹部とも面会し、今後の方針について意見をかわしました。
【自民党県連 高橋直揮 政調会長】
「1月後半から2月にかけて、おそらく県と自民党が出した(国への)要望の返しが出てくると思うので、そういった“材料”が揃い次第、議論をせざるを得ない状況になるのかなとは想定している」
【東京電力 小早川智明 社長】
「例えば発電所の見学みたいなもの、希望者があれば対応をお願いしますということもいただいた。しっかりとプラントの安全に努めながら、議会の中で議論が深まるように、我々もしっかり対応させていただくということをお答え申し上げた」
再稼働をめぐる議論が大きく動く1年となりそうです。
最終更新日:Tue, 21 Jan 2025 18:41:34 +0900