“水俣病”から学ぶ環境と人権 阿賀野市・熊本市に住む児童がリモートで交流 学習の成果を発表

水俣病が発生した新潟県阿賀野市と熊本県水俣市。それぞれに住む小学生がこれまで学んだ水俣病についての知識を発表しあうリモート形式の授業が1月29日行われました。

水俣病が発生した新潟県阿賀野市と熊本県水俣市。それぞれに住む小学生がこれまで学んだ水俣病についての知識を発表しあうリモート形式の授業が1月29日行われました。

【松村道子キャスター】
「阿賀野市の笹岡小学校。約1000km離れた熊本県水俣市と映像でつながりました」

水俣病を正しく理解することを目的に、ともに水俣病の発生地域である県内の阿賀野川流域の小学校と熊本県水俣市の小学校は2021年からリモート形式で交流を続けています。

今年度は、阿賀野市の笹岡小学校の5年生と熊本県水俣市の水東小学校の5・6年生が交流していて、29日はこれまでの学習の成果をお互いに発表しました。

【児童(笹岡小学校)】
「水俣病の初期には非常に重い症状に苦しむ人もおり、最悪の場合、死亡した人もいました」

【児童(笹岡小学校)】
「この差別・偏見を恐れて、自分の被害を名乗り出られなかった人も多くいる」

水俣市の水東小学校からも患者が負った苦しみについて発表されたほか、環境保全に関する意見が出されました。

【児童(水東小学校)】
「学んだことは“大切な物は大切に”です。水俣の水や色んな命が水俣病で壊されてしまいました」

ふるさとが抱えてきた公害問題について学んできた児童たち。遠く離れた仲間の発表に真剣に耳を傾けていました。

【環境と人間のふれあい館 藤田伸一 館長】
「素直な形で全部吸収できた方が多いかなと思う。そして、素直な気持ちでそのまま出していただけると、受け取る方も素直に受け取っていただけるのかなということが期待できるので、周りに広げていっていただければというふうに考えている」

県は今後も、県内と水俣市の児童との交流を続け、子どもたちの環境への理解を高めていく考えです。

最終更新日:Wed, 29 Jan 2025 18:59:01 +0900