従来の健康保険証の新規発行が停止されてから2カ月が経ちました。しかし、その後、全国ではマイナ保険証の利用登録の解除を申請する人が相次ぐなど混乱が続いています。新潟県民はどのように感じているのでしょうか。
■マイナ保険証は「便利」「使い勝手悪い」 街から様々な声
マイナンバーカードと健康保険証を紐づけた『マイナ保険証』。
健康保険証の新規発行が停止される去年12月の直前には、カードの申請窓口へ駆け込む人の姿も見られました。
【申請に来た人】
「病院にかかるときも必要かなと思って」
マイナ保険証は、過去の薬などのデータを医師や薬剤師と共有することでスムーズに医療が受けられるほか、手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除されるなどのメリットがあります。
厚生労働省によりますと、去年10月時点で県内の医療機関や薬局におけるマイナ保険証の利用実績は20.99%と、全国で5番目の高さでした。
【吉田優アナウンサー】
「健康保険証の新規発行が停止されてから2カ月。街の人はマイナ保険証を使いこなせているのでしょうか?」
【街の人】
「病院に行ったときはマイナ保険証を使っている。今までは保険証を出していたのが、ピッとやって終わり。そういう意味では、だいぶ時間も短縮するし、手間暇ないかなと」
【街の人】
「わりと便利かなと思う。そんなに紙の保険証と変わらない」
新たな制度に理解を示す人が見られる一方、使いづらさを口にする人も。
【街の人】
「(Q.登録したが紙の保険証も出してと言われた?)そう。おかしいと思う。(Q.使い勝手は?)悪い」
そして、まだ保険証と紐付けていないという人も多くみられました。
【街の人】
「存在があまり分からない」
【街の人】
「病院に行くときしか使わない。そのためにマイナンバーカードを常に持って歩く必要はないと思う」
■マイナ保険証の“利用登録解除”相次ぐ
こうした不安が拭いきれない中、全国で相次いでいるのがマイナ保険証の利用登録を解除する申請です。
利用登録を解除すると、従来の健康保険証と同じように使える『資格確認書』というカードを受け取ることができ、去年12月における解除の申請は約3万2000件に上っています。
こうした中、立憲民主党は従来の保険証の廃止は時期尚早だとして、マイナ保険証と併用できるようにする『保険証復活法案』を1月、衆議院に単独提出しました。
【立憲民主党 西村智奈美 衆院議員】
「私たち、医療のデジタル化は必要だと思っている。そのときに、マイナ保険証を国民全員が持たなければできないことなのか、私はそれは違うと思っていて。選択肢を増やすという意味でも、紙の保険証を復活させることを提案している」
マイナ保険証をめぐる議論はまだ続きそうです。
■『保険証復活法案』に対しデジタル相は…
『保険証復活法案』が提出されたことに対し、1月、平デジタル相は「資格確認書の発行や広報により、政府としては比較的順調に進捗している。大きな方針の転換は必要ないと認識している」と話しています。
議論が深まることで、より私たちの生活に寄り添った制度へとブラッシュアップされることが望まれます。
最終更新日:Tue, 04 Feb 2025 19:01:55 +0900