原因は記録的大雪?豪雪地域で“地盤沈下”のおそれ 消雪パイプで地下水くみ上げ…“節水”呼びかけも住民からは困惑の声「生活との兼ね合いあり難しい」

新潟県内は大雪のピークは過ぎましたが、生活への影響が続いています。豪雪地域では、消雪パイプなどで大量の地下水をくみ上げたことで地盤沈下の恐れがあるとして節水が求められていますが、住民からは困惑の声もあがります。

新潟県内は大雪のピークは過ぎましたが、生活への影響が続いています。豪雪地域では、消雪パイプなどで大量の地下水をくみ上げたことで地盤沈下の恐れがあるとして節水が求められていますが、住民からは困惑の声もあがります。

【記者リポート】
「南魚沼市、11日も朝から雪が降ったり止んだりを繰り返しています。大雪のピークは過ぎたとはいえ、住宅の玄関を覆い隠してしまうような雪が積もっています。商店街のアーケードの上にもかなりの積雪。そして、こちらの建物は雪の重みで屋根が崩れ落ちています」

強い寒気が居座り、記録的な大雪となった県内。

雪のピークは過ぎたものの、2月11日も山沿いを中心に雪が降り、積雪が3mを超える地点もあります。

【住民】
「(疲れは)ある。朝起きられなくなっちゃって。足腰が痛い」

【記者リポート】
「また雪が降ってきました。多くの住民が除雪作業に追われています。一方、道路を見てみると、消雪パイプから水が出ていて道路には雪が積もっていません。車の通行もスムーズです」

豪雪地帯に欠かせないこの消雪パイプですが、いま非常事態となっています。

大雪が長く続き、消雪パイプの使用などによる地下水のくみ上げ量が増え、地下水位が大きく下がっているのです。

南魚沼市の観測地点の地下水位は今回の寒波が襲来した4日ごろに低下し、その後も雪が続く中、基準より20mほど低い状態が続いています。

こうした中、懸念されるのが地盤沈下です。

市内ではたびたび地下水のくみ上げによる地盤沈下が問題となっていて、学校では校舎と地面との間に隙間も。

南魚沼市は今回の寒波で地下水位の低下量が著しいとして地下水位低下警報を発令。市民に除雪での節水を呼びかけていますが…

【住民】
「今回のような大雪では住民は誰も動けない。地下水のおかげで除雪が何とかなっているけど。(節水を)やらなくてはいけないとは思っているが、生活との兼ね合いがあるので難しい。(雪は)この辺で終わってもらいたい」

現在、上越市でも地域の地下水を管理する県が地盤沈下警報を発令していて、担当者は「いったん地盤沈下が起きると回復は困難なため節水が必要だが、今回の雪の状況下では強くは求められない」ともどかしい実情を話します。

17日ごろから再び寒気の影響で雪の量が増える予想の県内。心配な状況が続きます。

最終更新日:Tue, 11 Feb 2025 18:37:39 +0900