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新潟市の新年度予算案で地域活性化に向けての予算もつけられる一方、新潟市中央区古町にある西堀ローサは3月末がテナントの退店期限となっています。2月16日営業を終了する中古レコード店を取材しました。
■中古レコード店 閉店を前に多くの客「思い出ある」
【記者リポート】
「新潟市中央区西堀ローサです。16日に閉店するのがこちらの中古レコード店です」
西堀ローサにある中古レコード店『KINGKONG(キングコング)』。あわせて約10万枚に上るレコードやCDが販売されています。
【中古レコード専門店KINGKONG 長井瞳 店長】
「ローサの閉鎖が決まってからそわそわしていた時期と、ようやく移転先が見つかって今に至る感じ」
かつては地下繁華街としてにぎわいを見せた西堀ローサですが、経済状況などを理由に運営会社である新潟地下開発が今年10月に解散することになっていて、3月末までの全店退去が決定しています。
【中古レコード専門店KINGKONG 長井瞳 店長】
「この地下街自体のちょっとレトロな雰囲気を好んでくれている人も多いので、本当だったら、このままここにいてほしいという客も多い」
西堀ローサでの閉店日を2月16日に控えたKINGKONGには、14日も多くの人が訪れていました。
【お客】
「これは1976年頃のもの。ローサができたのが1976年なので、その頃に流れていた曲。思い出がある」
【お客】
「中学の時から時々、学校帰りとかに来ていた。ここが終わる前にローサに来たいと思っていた」
30年以上前に店をオープンし、西堀ローサに移転してきてから約15年。地元のサブカルチャーのよりどころとして根付いてきました。
【中古レコード専門店KINGKONG 長井瞳 店長】
「やはり客との会話がすごく多かった。音楽の話も多かったし、時間がすごくゆったり流れている。ローサの中は」
■テナント撤退していく西堀ローサに…「少し寂しい」
客との会話もたくさん生まれた西堀ローサでの営業。西堀ローサからテナントが順次撤退していく光景に訪れた人は…
【お客】
「できた当時は人が大勢いて、ごった返していた。ファッション関係や飲食店もあり、残念。もったいない。ぜひ何かに再利用できないかなと」
【お客】
「少し昭和的な感じが好きで、ローサ自体も好きなので少し寂しい」
【中古レコード専門店KINGKONG 長井瞳 店長】
「生かす道をもっと一生懸命考えようよという方が強い。いったんそのままにすると、ずっとそのままになってしまうから、できるだけ期間を空けないで、新しい動きを踏んだほいがいいのではと思う」
半世紀の歴史に幕を下ろす西堀ローサ。キングコングは今後、古町地区の別のビルへ移転します。
【中古レコード専門店KINGKONG 長井瞳 店長】
「地下から地上に上がることで、中古レコード屋さんが古町にあるんだと新たに知る方も多いと思うので、その方たちにまた入りやすく、来てもらいやすい店づくりをしていきたい」