大関・大の里など輩出!海洋高校“相撲部”に迫る 先輩の背中追い稽古に励む日々…パワーの源は“おかわり義務”の食事「大相撲で強い力士に」 新潟

大相撲・春場所で好調を維持している大関・大の里の母校・海洋高校を取材。次世代を担う力士たちに迫りました。

大相撲・春場所で好調を維持している大関・大の里の母校・海洋高校を取材。次世代を担う力士たちに迫りました。

■海洋高校・相撲部 先輩の背中追い日々稽古

海洋高校・相撲部

3月12日、取材したのは放課後、稽古に励んでいた海洋高校相撲部。

昭和以降最速で大関に昇進し、現在行われている大相撲春場所で好調の大の里をはじめ、白熊・嘉陽・欧勝海といった関取を輩出しています。

【海洋高校 相撲部 田海哲也 総監督】
「今、先輩たちも活躍しているが、『今度は君たちが輝く番』『君たちが今度は頑張っていこう』とことは常日頃言っている」

偉大な先輩の背中を追って、日々稽古に励む5人の選手たち。全国大会を目前に控えたこの日、田海総監督が選手たちに伝えたのは“自信を持つことの大切さ”です。

2月の全国選抜大会で予選敗退した悔しさを晴らすため、チームメイトと話し合いながら自主的に練習する姿も見られました。

【ナラントヤー フセルバートル選手】
「練習が終わったあと、自分の時間があるので、そこでだめなところとかを話したりしている」

チームを引っ張るのは、キャプテンの山本選手。地元の相撲大会に出場したのをきっかけに本格的に競技を始めたといいます。

【山本大吾キャプテン】
「小学生の時から教室みたいなものがあり、そこでやっていた」

■期待の中学生 高校生に苦戦も「負けないと強くなれない」

中学生のトゥブシンボルドさん

入学前から地域で一貫した指導を行うことが海洋高校出身の力士を輩出し続けられる理由の一つ。この日も中学生が稽古に参加していました。

【トゥブシンボルドさん】
「自分の限界まで追い込んで、さらに追い込むのでめっちゃキツい」

中でも、トゥブシンボルドさんは現在中学1年生ながら、身長180cm・体重104kgという恵まれた体格を誇る期待の選手です。

【海洋高校 相撲部 田海哲也 総監督】
「大の里に匹敵するような中学1年生で本当に素晴らしい。期待しているし、大きく育てないといけない」

大の里レベルの大器と評されてはいるものの、高校生相手では、やはりなかなか歯が立たず。それでも下を向かず立ち向かっていきます。

【トゥルシンボルドさん】
「負けないと強くなれないので。キツいが、成長しているところも実感できるので、とてもいい」

実際、100kgを超える体重の選手を押すにはどれだけのパワーが必要なのか…

【齋藤正昂アナウンサー】
「びくともしない」

全力で押しても一歩も動かすことができず。

【齋藤正昂アナウンサー】
「逆に足腰に力を入れて踏ん張っていても、簡単に押し出されてしまいました」

■トレーニングの一環“食事” おかわりは義務!

食事もトレーニング

この強いパワーをつくる源は、やはり寮で出される食事です。

ご飯は直径20cmほどの大きな器に山盛り。キムチと豚肉の炒め物などご飯が進みそうなおかずとともにかき込みます。

【多田福之助 選手】
「おいしい」

早々にご飯を平らげると、選手が向かったのは台所。

【フセルバートル選手】
「少なくてもいいけど、ちゃんとおかわりするということがルール」

寮ではご飯のおかわりが義務づけられていて、一日に炊くお米の量はなんと最大15kg。ただ、さすがの選手たちも…

【山本大吾キャプテン】
「太らないといけないが、いっぱい食べるのでつらいときもある」

後半になるにつれてペースダウン…食べることもトレーニングであるため、ふりかけやおかずをのせるなど工夫をしながら箸を進めます。

【多田福之助 選手】
「ご飯を食べないとすぐにやせてしまう。相撲は体重がないと勝てないからすごく大切」

すべては強くなり、憧れの先輩に追いつくため。

【フセルバートル選手】
「大相撲で強い力士になりたい。毎日気を抜かずに稽古に集中していきたい」

夢の舞台で活躍することを目指し、きょうも稽古に励みます。

最終更新日:Mon, 17 Mar 2025 19:08:09 +0900