旧統一教会への“解散命令”決定に「待ち望んでいた」 物品購入・献金などで約400万円支払った元信者 被害者への素早い返金訴える

3月25日、東京地裁が下した世界平和統一家庭連合、いわゆる旧統一教会への解散決定命令。かつて被害に遭っていた元信者の女性は「待ち望んでいた」として多くの被害者への素早い返金を訴えました。

3月25日、東京地裁が下した世界平和統一家庭連合、いわゆる旧統一教会への解散決定命令。かつて被害に遭っていた元信者の女性は「待ち望んでいた」として多くの被害者への素早い返金を訴えました。

【元信者の女性】
「(裁判所に)申請を出してから1年半くらい経つが、私は待ち望んでいたというか、やっと出たなという感じ」

25日、東京地裁が下した旧統一教会への解散命令の決定。

【阿部 文部科学相】
「私どもの主張が認められたものと受け止めている」

2022年10月に解散命令を請求していた阿部文部科学相は「引き続き、適切に対応する」とした一方で。

【旧統一教会 田中富広 会長】
「解散請求の理由とされた不法行為の組織性・悪質性・継続性のうち、目に見えて明らかに継続性はない」

旧統一教会の田中会長は「結果は遺憾」として即時抗告する方針を示しています。

こうした一連の動きを注目していたのは、旧統一教会に入信し、7年間にわたって物品の購入や献金などで約400万円を支払っていたという県内に住む元信者の女性。

【元信者の女性】
「ここでやっと終わったわけではなく、ここから被害者の方に対して(お金を)返していける。私は全部返してもらったのでよかったけど、まだまだ返してもらっていない方々がいらっしゃるので」

教団に恨みを持つ男による安倍元首相襲撃事件で再び社会的関心が集まった旧統一教会をめぐる問題。

旧統一教会は2009年のコンプライアンス宣言以降は、民事裁判の数などトラブルの数は減少したと訴えてきましたが。

【元信者の女性】
「何十万円もするようなもの買わせたり、礼拝に出れば1回1000円でお金をとる。本当に何につけてもお金。また金かという思いはあった。だから、ぜんぜんコンプライアンスも何もないと思う」

教団の実態について、女性は「マインドコントロールをして信者に献金をさせてきた」と話し、被害者への返金を訴えます。

【元信者の女性】
「裁判所から(判決が)下ったわけだから。お金はある、韓国に。だから速やかに対応して、早く被害者に返してほしい」

解散命令が確定すれば宗教法人格を失い、税制上の優遇措置を受けられなくなる旧統一教会。

教団側が争う姿勢を示していることから、今後は東京高裁での審理に移る見込みです。

最終更新日:Fri, 28 Mar 2025 21:45:00 +0900