
“客引き行為”とは一般的に「通行人に声をかけ、店舗の紹介などをし、客となるようすすめる行為」で、新潟県内では2008年4月から執拗なものやキャバクラなどの歓楽的な雰囲気を醸し出すようなものといった不当な客引き行為が条例で禁止されています。
しかし、いまだにそのような行為が今でも横行している現状で、商店街の店舗が一体となって客引き行為をなくそうというプロジェクトが始まります。どのような内容なのか取材しました。
■“客引き”めぐるトラブルが後を絶たず…
5月7日夜の新潟駅前の繁華街。この日も見られたのは、路上を徘徊し、声をかけ、通行人を飲食店などに呼び込む“客引き”です。
【新潟駅前弁天通自治会 堀芳和 会長】
「店の前でほかのお店にとられるとか、そういうトラブルがあったり、道路に堂々と立って客引きをされていて、車の妨害だったり、見た目の問題だったり、ゴミのポイ捨てとかも色々ある」
県内では一部の行為が条例で禁止されていますが、すべてを取り締まることはできず、客引きをめぐるトラブルが後を絶ちません。
【齋藤正昂アナウンサー】
「午後8時が近くなり、新潟駅近くの居酒屋の通りも活発化してきました。その中、青いベスト、青く光るライトを持って客引きのパトロールをしています」
地元のボランティアや商店街の店舗からなるセーフティゾーン活動委員会は、客引き行為などをなくすため15年ほど前からパトロールを継続。
■商店街全体で客引き撲滅へ!店舗に“青い旗”配布
しかし、パトロール中は客引きの数が減るものの…
【新潟駅前弁天通自治会 堀芳和 会長】
「パトロールを終えるとすぐ出てきたりというのがある」
“いたちごっご”とも言える状況が続いている上に、委員の多くは店舗のオーナーであるため、夜間のパトロールに参加できない現状があります。
そこで、委員会が作成したのは“客引きしない・させない・許さない”と書かれた青色の旗。
【新潟駅前弁天通商店街振興組合 堀川雅弘 理事長】
「パトロールには参加できないが、客引きを減らすというところに関しては応援をしたいという意思が表現できるように、今回のプロジェクトをやろうということになった」
パトロールの際に着るベストと同じ色の青い旗を店舗に掲げることで、客引きを撲滅しようという雰囲気を商店街全体で出していこうというのです。
9日は、日中に店舗を周り、賛同している店舗にフラッグを配布したほか、まだ賛同が得られていない店舗にはプロジェクトへの協力を呼びかけました。
【賛同した店】
「看板である駅前を良くしていこうということで賛同させていただいた。この道を避けられないように、活気ある駅前になればいい」
この日は、さっそく店先にフラッグを掲示する店舗もありました。
【新潟駅前弁天通自治会堀芳和会長】
「まずは、弁天通商店街が一丸となってやっていくことが一番大事。客引きの防止・抑止力になれればと思う」
店舗だけでなく、個人も青いハンカチを身につけ、「客引きに声をかけてほしくない」という意思を示すことでプロジェクトに参加ができます。
セーフティゾーン活動委員会は「いずれは客引き行為を禁止する条例の制定につなげたい」ということです。
このプロジェクトは5月16日に始まります。
最終更新日:Fri, 09 May 2025 18:59:24 +0900