
コメの価格高騰が続いています。コメを「もはや高級食材」と話す新潟県三条市のスーパーでは、特定のコメをお買い得商品として売り出すなど、これまで行ったことのない対応をとっています。
■コメの高騰とまらず…スーパーでは“2kg”の売れ行き↑
政府の放出した備蓄米が消費者の元に届かない中…4月27日までの一週間に全国のスーパーで販売されたコメの5kgあたりの平均価格は4233円。17週連続で最高値を更新しています。
【お客】
「ちょっと上がりすぎではないかと思う」
【お客】
「麺を食べたりしている」
【松村道子キャスター】
「三条市のスーパー。コメの価格高騰が続く中、こちらの店ではパスタが例年の1.4倍売れているということです」
そして、コメ売り場にも変化が起きています。
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「最近の動向を見ていると、5kgよりも先に2kgの袋の方がかなり出ている印象」
2kgのコメが普段の倍以上売れているといいます。
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「1回の支払い金額が割と少なめの2kgを、皆様好んで買われて、家計を節約している印象」
■コメがお買い得品に!?理由は「売れずに滞留してしまう」
消費者が買い方を工夫する一方で、店側もコメの売り方を模索しています。
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「(Q.きょうは下田産コシヒカリがお買い得品に?)コメをこういうふうに特売することは本当に稀」
通常より300円引きで販売されていたコシヒカリ。値引きの理由は…
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「本当に、一般的に気軽に買える主食ではなくなってきている。もはや高級食材になってきているので、店頭で(売れないまま)滞留してしまうコメがわずかながら出てきている背景がある」
価格の高騰から、これまでと同じペースでは商品が回転していかないコメ売り場。このため、この店では精米から時間が立ちすぎないうちにお買い得品としての販売に踏み切っています。
■コメの在庫少なく…確保し続けられるか不安も
一方、コメの流通が見通せない中、今、最も頭を悩ませているのは…
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「(在庫は)すごく少ない状況だと思う」
全国的なコメの品薄感から問屋から仕入れるコメの数にはすでに制限がかかる中、ここから新米の季節までに在庫を確保し続けることができるのか…よぎるのは去年の光景です。
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「『コメがなくて』と本当に困っているお客様を目の当たりにしてきたので、去年と同じ轍を踏まないためにも、今年は(在庫調整を)念入りに行っている」
【石破首相】
「引き続き可能な限り、早く手に取りやすい価格で消費者の手に渡りますよう、さらなるスピード感と危機感を持って取り組んでまいります」
コメ不足への不安や価格の高騰はいつ解消されるのか、政府による的確な施策が求められています。
最終更新日:Fri, 09 May 2025 18:56:24 +0900