“置き配”が標準化!?再配達率削減へ国交省が検討開始 街からは様々な声「配達員の負担軽減できる」「盗難が怖い」新潟

宅配便の再配達率を減らそうと、国交省は従来からある対面での宅配だけでなく、あらかじめ指定した場所に対面せずに荷物を届ける“置き配”も標準的な受け取り方法に加えるべく検討を始めています。普及が進む置き配について、街の人に利用状況などを聞きました。
NST新潟総合テレビ

宅配便の再配達率を減らそうと、国交省は従来からある対面での宅配だけでなく、あらかじめ指定した場所に対面せずに荷物を届ける“置き配”も標準的な受け取り方法に加えるべく検討を始めています。普及が進む置き配について、街の人に利用状況などを聞きました。

■再配達率の削減へ “置き配”の標準化を検討

【国交省の担当者】
「ラストマイル(消費者への物流)というのは地域で不可欠な物流サービス。これを持続可能なものにしていく」

6月26日、都内で開かれたのは、物流の最終拠点から物を消費者に届けるまでの最後の配送区間に存在する課題を検討する会議。

中でも大きな課題となっているのが、宅配便の荷物の受け取り方法です。

【中野洋昌 国交相】
「対面の受け取りに加えて、置き配などの多様な受け取り方法を、受け取りの際の選択肢の一つとして位置づけるかという議論をしていく」

ネット通販の普及にともなう宅配便取り扱い個数の増加と去年始まった時間外労働の上限規制で深刻化するトラックドライバー不足。

ドライバーの負担軽減のため、国交省は宅配便の再配達率を今年度に7.5%程度まで削減することを目指していますが、今年4月の調査では8.4%と減少傾向にはあるものの、目標からは遠い状況です。

そこで、国交省は配達時に不在でも荷物を受け取ることができる置き配に着目。対面での受け取りと同じように標準化できないか検討を開始したのです。

■“置き配”活用している?街の声は…

【齋藤正昂アナウンサー】
「皆さんは置き配を活用しているのか、街で聞いてみました」

【専業主婦(30代)】
「対面でも受け取るし、置き配で頼むときもある」

【医療関係(30代)】
「不在が多いのと再配達もめんどくさいので、だいたい置き配」

【自営業(30代)】
「配達員の人の負担も軽減されると思うので、そっちのほうがいいのかなと思う」

すでにサービスを利用している人からは置き配の標準化を歓迎する声が聞かれた一方で。

【フリーター(20代)】
「楽な面もあるとは思うが、盗難の可能性とか少し怖い」

【会社員(30代)】
「防犯的に心配だなとは思う。住所がばれてしまうとか女性の名前だと危険なのではないかなと」

置き配による犯罪の被害を心配する声が上がったほか…

【飲食業(30代)】
「指定できれば使うと思うが、指定できない場合もある」

【専門学校生(10代)】
「(寮に)宅配ボックスがなくて、玄関までしか宅配の人が入ってこられないので」

置き配を利用したくても利用できないケースもあり、制度上の懸念も聞かれました。これについて中野国交大臣は…

【中野洋昌 国交相】
「置き配に係る盗難リスクなどに対する国民の皆様の様々な声がございますので、これを当然踏まえながら、施策の深度化に向けた検討を進めてまいりたい」

国交省は秋ごろをめどに対策をとりまとめる方針です。

最終更新日:Fri, 27 Jun 2025 22:00:00 +0900