

新潟県阿賀野市(当時笹神村)に平成5年(1993年)にオープンした新潟ロシア村。開園から一時は多くの観光客で賑わったが、新潟中央銀行の突然の破綻によって閉園に追い込まれた。地域経済を揺るがせた金融危機のウラにあったものとは…NSTに残る映像が新潟の記録を語る。
■当時の頭取が描いた“野心”

新潟県阿賀野市の山中にかつて存在したテーマパーク「新潟ロシア村」。平成5年(1993年)に開園し、日本海を挟んだロシアとの文化交流や観光促進の拠点として期待された。しかし、平成11年(1999年)の新潟中央銀行破綻が引き金となり、わずか11年で廃墟と化してしまった。
新潟中央銀行は、平成元年(1989年)に新潟総合銀行が普通銀行に転換して誕生。創業家一族の大森龍太郎氏が頭取に就任後、地域の小口融資から大規模なテーマパークやゴルフ場への融資へと路線を大きく転換した。
■新潟中央銀行が破綻

この「大森プロジェクト」の一環として新潟ロシア村も誕生したが、バブル崩壊により多くの融資が不良債権化。平成11年には金融監督庁から経営改善の早期是正措置が発動され、資本増強のための出資要請も県の消極的な姿勢により実現せず、銀行は破綻に至った。
この金融破綻のウラには、一人の銀行頭取の野心的なプロジェクトと、バブル経済崩壊の波が隠されていた。
最終更新日:Thu, 28 Aug 2025 22:00:00 +0900