「これが続くのか…」高値続く米…“新米”5kg約5000円に 仮渡し金引き上げに“米離れ”懸念する声も「消費者がついてきてくれるか」

新米がスーパーなどの店頭に並び始めた一方で、価格は高値の傾向で消費者のコメ離れも懸念される。適正な価格の落としどころはどこになるのか…スーパーで買い物客などを取材した。
NST新潟総合テレビ

新米がスーパーなどの店頭に並び始めた一方で、価格は高値の傾向で消費者のコメ離れも懸念される。適正な価格の落としどころはどこになるのか…スーパーで買い物客などを取材した。

■「去年より価格上がるのでは」

JA全農新潟県本部運営委員会 伊藤能徳 会長

今年の県産米の作柄や販売戦略について話し合う新潟米懇談会。

参加したコメの卸売り業者は「私どもとしては、消費者がこの価格にしっかりとついてきてくれるのか若干心配な面がある」と価格の高騰による消費者のコメ離れを懸念していた。

生産コストの増加や持続的な農業の実現などを理由に、各JAへの仮渡金を一般コシヒカリで24年の1.7倍に引き上げたJA全農にいがた。

JA全農新潟県本部運営委員会の伊藤能徳会長は「令和6年産米もだいぶまだ高止まりしているが、7年産米は最終的には去年よりも高い価格になるんじゃないかと」と販売価格は、24年よりも上がるという見通しを示した。

花角知事もコメの価格について、動向を注視する必要があると話す。

「消費者も安心して買える値段、そして生産者も再生産に意欲を持てるような値段、それがどのあたりでマッチングしていくかというのは見ていくしかないなと思う」

■新米5kg約5000円に消費者は…

新米

そんな中、新潟市西区のスーパーでは、25年産の新米が並び始めていた。

新潟県産のこしいぶきの価格を見ると、5kgあたり税込みで4946円。去年の同じ時期と比べて1500円近く上がっていた。

買い物客は「税込みで5000円。これが続くのかなと、恐ろしい感じがする」と話す。

では、消費者はどのくらいの価格を望んでいるのか聞くと、「昔はせいぜい2500円だった。3500円が限度」「去年までの値段を思うと、3000円前後くらいがいい。一番食べる大事なコメだから」などの意見が聞かれた。

■消費者も生産者も納得できる価格は?

消費者も生産者も納得できる価格は…

一方で、スーパーを訪れていたコメ農家からは「色んな経費を考えると、5000円はちょっと高いかもしれないけど、それに近い線はいくのでは。そうじゃないと経営がなかなか成り立たないから」との声も。

消費者も生産者も納得できる価格に落ち着かせることはできるのか。

こちらのスーパーに入荷予定の25年産のコシヒカリの価格は24年と比べ2000円近く上がる見込みで、新米が出回ってからもコメの高値の傾向は続きそうだ。

最終更新日:Sat, 13 Sep 2025 19:00:00 +0900