

高温少雨の影響で土壌のひび割れや稲の葉が黄色く変色してしまう被害が出ていた新潟県南魚沼市九日町地区で9月16日、稲刈りが始まりました。果たして新米の出来は?稲刈りの現場を取材しました。
黄金色の稲穂が辺り一面に広がり、稲刈りの最盛期を迎えていた南魚沼市九日町地区。
【コメ農家 山田弘さん】
「穂が出来上がっている、みんないつでも刈ってくださいという顔をしている」
大きく育ったコメを手にこう話すのは、この地区でコメ農家を営む山田弘さんです。
約3ヘクタールの田んぼでコシヒカリを育てる山田さんには今年、印象的な出来事がありました。
【コメ農家 山田弘さん】
「あの時は本当にしんどかった。このままいくと、みんな枯れる。コメが半分取れればいいかなと思った」
今年7月…。
【コメ農家 山田弘さん】
「手前はある程度緑だが、真ん中あたりを見ると黄色くなっている。やっぱり水分不足が原因」
九日町地区の田んぼでは6月上旬から約1カ月まとまった雨が降らなかったことで土壌がひび割れてしまったほか、稲の葉が黄色く変色してしまうなどの被害が発生。
水不足に頭を悩ませ、今年のコメの出来を案じていました。しかし、待望の稲刈りを迎えた9月16日。
【コメ農家 山田弘さん】
「夏の頃は渇水でひび割れしていたが、きのうも雨が降って今は土壌が白くない、黒い。だいぶ水分を含んでいるので水はもう十分」
南魚沼市が地下水を溜めている消雪パイプ用の井戸に仮設ホースをつなげて用水路に水を供給する支援対策を講じたことや、8月下旬からまとまった雨が降ったことなどで九日町地区では水不足が改善。
以前見られていた土壌のひび割れや稲の葉の変色は、現在はないといいます。
【コメ農家 山田弘さん】
「この実りを見たら、なんとか一等米はクリアできるのではないかと思う。収量的には例年並み」
山田さんは毎年450kg程度のコシヒカリを収穫していますが、今年も例年通りの収量や品質を見込んでいて、新米の出来に期待を寄せます。
【コメ農家 山田弘さん】
「秋の実りのために田んぼに消毒をしたり、肥料をまいたり、みんなが努力をしているので、なんとかおいしいコメが今年もとれると思う。何十年と田んぼをしていて、この秋が一番楽しみ」
九日町地区の稲刈りは9月いっぱい続く予定だということです。
最終更新日:Wed, 17 Sep 2025 05:00:00 +0900