

自動車部品の開発などを行う企業が9月29日、水素エンジンを搭載した小型トラックを報道向けに公開しました。

【齋藤正昂アナウンサー】
「こちらを走行するトラック。水素で動いているということで、走行時に二酸化炭素をほとんど排出しないといいます」
自動車部品の開発などを行う『リケンNPR』は水素エンジンを搭載した小型トラックを報道向けに公開。
リケンNPRは政府が目指す2050年のカーボンニュートラルを達成するため、蓄積してきたノウハウを活用し、水素を燃焼させるエンジンの開発に取り組んできました。
【リケンNPR水素・新エネ事業推進室 藤田正顕 室長】
「ベースはディーゼルエンジン。これを、水素を燃やすように改造している」
9月29日に公開されたトラックは、荷台を後ろにずらすことでできたスペースに水素タンクを設置し、エンジンの部品を交換するなどして水素の燃焼に対応。
3つのタンクに合わせて22kgの水素が入り、最長で約500km走ることができるということです。
水素が燃料であるため、走行時に排出されるのは主に水。
エンジンの基本的な構造はそのままに、部品を交換するだけなので、比較的安く、さらには現在の自動車産業の構造を大きく変えずに、車の環境負荷を減らすことができるといいます。
【リケンNPR水素・新エネ事業推進室 藤田正顕 室長】
「『EVじゃなきゃだめ』とか『燃料電池じゃなきゃだめ』とか、そういった形ではなくて、もっと色んな方法がある。ユーザーが選択できるという形にしたほうが、最終的にはカーボンニュートラルの達成がもっと現実的になると思っている」
今後、トラックやバスといった商用車の水素エンジンへの転換を進めていくリケンNPR。
来年4月からは柏崎市内の工場間の部品の運搬に水素エンジン搭載の小型トラックを採用する予定で、再来年以降の実用化を目指しています。
最終更新日:Tue, 30 Sep 2025 05:15:00 +0900