

開催中の大阪・関西万博で採用されている大気中からCO2を直接回収する最新技術。その技術で集められたCO2の一部が9月29日、新潟市に運び込まれました。
新潟市北区にある三菱ガス化学の工場。
ここに運び込まれたのは、大阪・関西万博の会場で大気中から回収されたCO2です。
今年の4月から開催され、一般来場者数が2200万人を超えるなど大きな盛り上がりを見せている万博。
そこで行われているのが、大気中に含まれるCO2を直接回収し、地球温暖化の防止につなげる“DAC”と呼ばれる技術の実証実験です。
今回のプログラムではDACで回収したCO2の一部を大阪から新潟へ鉄道で輸送。
7月から始まった輸送は9月29日で4回目となり、これまでに約1トンのCO2が新潟に運び込まれています。その活用方法とは…
【記者リポート】
「回収されたCO2と水素が反応してメタノールが生成されます」
三菱ガス化学の工場では運び込まれたCO2を使って水素と化学反応を起こすことでアルコールの一種である“メタノール”に変換。
大気中から回収したCO2をメタノールに変換するのは国内初の試みで、プラスチック製品など化学製品の原料やエネルギー源としての活用が期待されています。
【三菱ガス化学 赤瀬英昭 取締役常務執行役員】
「CO2を有効な資源として捉えて化学品を作っていく。社会の資源循環に貢献できる一つの第一歩となればと考えている」
排出されたCO2を回収して活用するという新たなアプローチ。
大阪・関西万博の会場で生まれた最新技術が今、新潟の地で新たな可能性を広げています。
最終更新日:Tue, 30 Sep 2025 05:20:00 +0900