新潟・村上市“ぶどうスキー場”存続へ名乗りを上げたのは東京のIT企業!?決意のウラに社長の強い思い「最終日に声をかけてくれた子どもたちが…」

今年3月に営業を終了した新潟県村上市の『市営ぶどうスキー場』が民間企業によって復活することになりました。手がけるのは東京のIT企業。なぜ、地方のスキー場の運営に名乗りを挙げたのでしょうか。

今年3月に営業を終了した新潟県村上市の『市営ぶどうスキー場』が民間企業によって復活することになりました。手がけるのは東京のIT企業。なぜ、地方のスキー場の運営に名乗りを挙げたのでしょうか。

10月1日、村上市の高橋市長と面会したのは、東京に本社を置くIT企業『シンクファースト』の沼前社長などです。

【村上市 高橋邦芳 市長】
「活動ができる拠点が残るということは、非常に市民にとってもメリットは大きいと思う」

話題は市内の『ぶどうスキー場』について。

1988年の開業以来、公営スキー場として運営されていましたが、利用者の減少や施設の老朽化が進む中、市の財政健全化の一環で今年3月、市民に惜しまれつつも37年間の歴史に幕を下ろしました。

この、ぶどうスキー場の存続に向け、シンクファーストが名乗り出たのです。

新潟には縁のない東京のIT企業ですが、背景にはスキー・スノーボードが趣味という沼前社長の強い思いがありました。

【シンクファースト 沼前純一 社長】
「最後に滑りたいなと思って(最終日の)3月9日に来たとき、小学生・中学生が私に声をかけてくれた。その子たちが滑れなくなってしまうのはかわいそうだなと」

そこで、会社としてリゾート事業を新たに創設し、スキー場の運営に乗り出すことを決意。

村上市在住の笹川流れカヤックセンターのオーナーやスキーインストラクターをスタッフに迎え、冬のシーズンだけでなく、キャンプ場などとしての通年営業も計画しています。

10月1日は市との間で土地の賃借のほか、リフトやロッジなどの施設・設備を3年間無償で借り受ける契約を結びました。

【村上市 高橋邦芳 市長】
「この期間にしっかりと定着していただいて、軌道に乗っていただくことを切に願っているし、我々もできることはしっかりと応援していきたい」

1日、市からさっそく施設の引き継ぎを受け、修繕が必要な箇所なども確認しました。

【シンクファースト 沼前純一 社長】
「頑張ってやらなきゃなという思いが強くなった。次の世代につなげていくために、まずは3年間、しっかり黒字化をして、リフトの更新とかもできるように頑張っていきたい」

シンクファーストは、ぶどうスキー場のこの冬の営業再開を目指しています。

最終更新日:Thu, 02 Oct 2025 22:00:00 +0900