

10月4日に自民党の総裁選が控える中、今から53年前に新潟県出身の田中角栄が54歳の若さで総理大臣に就任した。若き総理への期待の声が聞かれる一方で、生活の安定や物価、米価の問題など、令和の今にも通じる現実的な課題に期待と不安が交錯していた。

1972年、54歳の若さで総理大臣に就任した田中角栄。新潟県初の総理大臣誕生に県民からは期待の声が聞かれた。
「若さだけで押し切れない面もあるけれど、気骨があって実行力がある。他の政治家よりも期待できる」
「生活の安定にまず取り組んでほしい」
「物価問題や住宅問題もなんとかしてもらいたい」
こうした声は高揚感だけでなく、現実の生活課題に直面しながら総理に“地に足のついた改革”を望んでいることを示していた。

そして、2025年。
自民党は石破首相の退陣を受けて総裁選が行われる。小泉進次郎氏、高市早苗氏、林芳正氏、小林鷹之氏、茂木敏充氏の5人が立候補し、物価高や地方経済、政治資金問題などを巡って論戦を繰り広げている。
総裁選では、自民党が「解党的出直し」を迫られる中で行われていて、地方の声をどう拾い、どう実行に移すかも問われている。
「日本列島改造論」を掲げていた田中角栄。新潟から総理が誕生したあの瞬間、県民は「自分たちの声が国政に届く」と感じた。
当時、新潟県知事と会話した内容などは関連記事で詳しく紹介している。
最終更新日:Fri, 03 Oct 2025 22:10:00 +0900