
2002年に北朝鮮による拉致被害者5人が帰国してから15日で23年です。被害者の一人、蓮池薫さんが講演し、残された被害者の救出を強く訴えました。
15日、加茂市の加茂高校で講演したのは、北朝鮮による拉致被害者・蓮池薫さんです。
【蓮池薫さん】
「手段・方法選びません。とにかく目的を達成すればいい、そういう恐ろしい考え方を持っている」
1978年、柏崎市の海岸で妻・祐木子さんとともに拉致された蓮池さん。
拉致はスパイの養成という目的を達成するために手段を選ばず行われたものだったことなど、当時を振り返り説明しました。
2002年にその蓮池さんを含む5人が帰国してから、15日で23年。
この間残された被害者の帰国に向けた進展は見られていません。
新潟市で拉致された横田めぐみさんの母で、帰国を果たしていない被害者の親世代として一人となった早紀江さんは来年90歳に。
親子の再会に向け、残された時間は多くありません。
【蓮池薫さん】
「我々だけ帰ってきて、(残された被害者)に申し訳ない。絶対に帰さないと」
【講演を聞いた生徒は】
「時間がない、今こそこういう問題を世間に広めていくことが大切だと思った」
蓮池さんはまた、新たに指名される首相には首脳会談による北朝鮮との交渉など問題解決に向けた具体的な行動を求めました。
【蓮池薫さん】
「まさに時間がないというのは北に対する最も重要なカード、プレッシャーになると思うのでそれは是非やっていただきたい」