
事件捜査や行方不明者の捜索などで活躍し、鼻の捜査官とも言われる“警察犬”。去年、新潟県内では18件の出動がありましたが、10月15日、新潟市の県警察学校で民間に委託する警察犬を選ぶ審査会が開かれました。
【記者リポート】
「今、シェパードが凜々しく歩いてきました。緊張感が漂うグラウンドでは警察犬の審査会が始まります」
15日、新潟市西区の県警察学校で開かれたのは、鋭い嗅覚を生かし、事件捜査や行方不明者の捜索などで活躍する嘱託警察犬を選ぶ審査会。民間で飼育されている10匹が参加しました。
行われるのは、犯人役の鑑識官が歩いたルートを、においを頼りに正しくたどれるかを見る“足跡追及”と呼ばれる審査です。
ルートの中間とゴール付近に埋められた遺留品を探しあてられるかどうかも評価の対象となります。
【記者リポート】
「対象となるにおいのついた布をかがせてスタートです。地面に鼻を押し当てて
、においをたどっていきます」
警察犬を目指し訓練を積み、今回初めて審査に挑戦するというダルメシアンの『ヒマワリ』。生後半年の時に飼い主と出会い、家族の一員に。
家ではリラックスした様子のヒマワリですが…いざ審査が始まると、迷いなく順調に進み、あっという間に1個目の遺留品を発見。その後も、犯人の足取りを正確にたどり、ゴールに近づきます。
【記者リポート】
「ここで伏せの体勢に。飼い主さんも頑張ったと背中をなでています。2つ目の遺留品を見つけました」
日々の訓練の成果を発揮したヒマワリはどこか誇らしげ。飼い主も健闘を讃えます。
【ヒマワリの指導主】
「きょうまで1年ちょっと頑張ってくれた。ありがとうと伝えたい」
去年、県内では18件の出動があり活躍している嘱託警察犬ですが、大型犬の飼育が難しいことなどから、その数は年々減少しています。
こうした背景を受け、2年前からは審査資格に定められていた犬種の制限がなくなり、より多くの犬に活躍のチャンスが広がっています。
【指導員 土田正一さん】
「調整しながら練習を積んで、いつでも出動できるように頑張りたい」
【県警本部刑事部 江花敏郎 鑑識課長】
「嘱託犬にご協力いただき、困っている方々の力になってあげられたら」
審査会の結果は11月上旬に発表される予定で、合格した嘱託警察犬の任期は12月から1年間です。
最終更新日:Thu, 16 Oct 2025 05:00:00 +0900