
今シーズン、すでに新潟県内の2つの養鶏場で発生している鳥インフルエンザ。ニワトリの殺処分が進む中、懸念されるのが卵の価格高騰です。多くの卵を使うケーキ店では卵の扱い方も変わってきているといいます。
11月に入り、県内では胎内市の2つの養鶏場で発生が確認された鳥インフルエンザ。2つの養鶏場で合わせて約91万羽の殺処分が行われています。
【松村道子キャスター】
「クリスマスケーキの予約が始まったばかりの新潟市西区の洋菓子店。繁忙期を前にした鳥インフルエンザの発生に不安を感じています」
【ガトーシェフ三昧堂 高井司 社長】
「あ、また出たな…これ以上出ないでくれというのが正直なところ」
鳥インフルエンザの発生を懸念するのは、新潟市西区にある洋菓子店の高井司社長です。ケーキの材料として欠かすことのできない卵…。
【ガトーシェフ三昧堂 高井司 社長】
「ここ最近ずっと高止まり。高いままの状態が続いている」
JA全農たまごによりますと、タマゴの相場はおととし、鳥インフルエンザの影響で過去最高に。
去年以降も、鳥インフルエンザの余波に加え、飼料価格の高騰・猛暑などが影響し、値上がりは続き、11月は11日までの平均でMサイズ1kgあたり334円。おととしに匹敵する高い水準となっています。
【ガトーシェフ三昧堂 高井司 社長】
「何かに置き換えることもできない。我慢するしかないというところ」
客足が遠のくのを避けるため、高騰した分を全て価格に転嫁することはできないと言います。
厨房では3年目のパティシエ・塩崎さんが仕込みを行っていました。
【ガトーシェフ三昧堂パティシエ 塩崎豪美さん】
「値段が上がったなと、改めて納品されたときの伝票を見て思った。極力、卵のロスがないように、仕込みも集中して、ミスのないようにしないといけないと思った」
こちらの店では1日に300個の卵を使い、かつては「当たり前の食材だった」という卵ですが、現在の価格高騰に対しできることは材料のロスを出さない。その一点だといいます。
一方、2年前に鳥インフルエンザが流行した際には、卵の確保に苦慮した経験があります。
【ガトーシェフ三昧堂 高井司 社長】
「これからクリスマスに向けてどんどん作っていかなくてはいけないとき。クリスマス本番に卵がないとなってしまうと本当に困ったことになるので、そこだけは避けてほしいなと思っている」
この先、卵の供給が滞ることがないことを祈りながら、クリスマスシーズンを迎えます。
最終更新日:Tue, 11 Nov 2025 22:00:00 +0900



