
東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働の是非をめぐる動きが最終局面を迎えています。新潟県の花角知事は11月12日、原発立地自治体との三者会談や原発の安全性などを議論する地元住民の会合に臨みました。
12日午後、柏崎市の産業文化会館・アルフォーレの一室で一人座っていた柏崎市の桜井雅浩市長。三者会談のために訪れる花角知事と刈羽村の品田宏夫村長の到着を待っていました。
その三者会談をめぐっては…
【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「知事、立地自治体の長2人で物事を決してきたという歴史を踏まえるならば、一定程度の知事の考えを私たち2人にお聞かせいただくというのが望ましいのではないかなと」
11月6日、桜井市長は再稼働に向けての動きが大詰めを迎える中、知事の再稼働に対する考えを聞かせてほしいと話していました。一方の花角知事は…
【花角知事】
「柏崎市長と刈羽村長のお2人に再稼働問題に関する対応について最新の考えを伺いたい」
そして、迎えた三者会談。花角知事と立地自治体のトップ2人が再稼働についてどのような話をするのか注目されましたが、三者会談の様子は撮影NG。
完全非公開で30分にわたり行われた会談の内容について、会談終わりの花角知事を直撃すると。
【花角知事】
「(Q.会談ではどんなお話を?)また後で…」
会談後に予定されていた柏崎刈羽原発の安全性について議論する地元住民の会合に出席するため、足早に会場を移動してしまいました。
三者会談後、花角知事は柏崎刈羽原発の安全性を議論する地元住民の会に出席。
東京電力の小早川智明社長も出席する中、委員からは県民意識調査の結果や花角知事が再稼働の是非について判断を下したあと、どのように県民の意思を確認するのか言及が相次ぎました。
【地域の会 委員】
「花角知事は意思確認の方法は未定とされているが、この意識調査で一定の確認はできたというふうに思う。あとはしっかりとした見識のある方々、県議会等で判断されることを強く望む」
【地域の会 委員】
「(公約に掲げていた)脱原発の社会を目指す。再稼働の是非は県民に信を問う。これをぜひ守っていただきたい。県民に信を問うということは、県民一人一人の意見をくみ上げるということ」
焦点となっている地元同意について、県としてどのような立場で判断を下すのかや地域の会の議論の重みなどについて問われると…
【花角知事】
「県は柏崎市や刈羽村と同様に国から再稼働に向けた理解要請を受けたところ。多様な意見を踏まえ、県民の意思を見極め、その上でいずれリーダーとして判断をして結論を出すこととしている。地域の会につきましては、本当に様々な立場の住民の皆様が一堂に会して、住民目線で提案や議論をするなど精力的に活動を続けてこられていると認識している」
一方、長期間停止していた発電所の再稼働について、東電の小早川社長は「不具合がないかの健全性確認を行っている。使用前事業者検査などでの気づきや不適合対応などがあれば立ち止まり、一つ一つ確実に対応する」と話しました。
県民の意見・意思を見極め、リーダーとして結論を出すと同時に県民の意思の確認方法を示すとしている花角知事。
その判断時期がいよいよ迫っています。
最終更新日:Wed, 12 Nov 2025 22:00:00 +0900



