
年末年始は帰省などにより家族との仲を深めたという人も多いと思いますが、新潟県佐渡市では伝統芸能などを通して地域のつながり深める場面が多く見られました。
■地域の平穏願う“夫婦門松”
昨年末、佐渡市相川地区石花で生後1カ月の子ウシの世話をしていたのは畜産農家の小松滝雄さん・恵子さん夫婦です。
その小松さん夫婦が毎年作っているのが“夫婦門松”。
【小松滝雄さん】
「一年の締めくくり、ボランティアで作っているが、自分としても気持ちがいいなと思って作っている」
ボランティアで制作しているというこの門松を作るようになったきっかけについて、関係者は次のように話します。
【石花公民館 服部公平 館長】
「災害がないことを願いつつ、皆さんの幸せを考えながら作ったんだと思う」
2008年に佐渡市を襲った記録的な高波。漁港や漁船などに甚大な被害をもたらしました。
それから17年にわたり制作を続けているという門松には、地域の平穏を願う夫婦の思いが込められています。
【小松滝雄さん】
「今年も色々あったが、来年はまた良い風になってくれればいいかなと。そういう気持ちで頑張って作っている」
今年は7組14基を作り、去年12月27日には完成した門松が地域の希望者の家や集会場へと運ばれ飾り付けられていきました。
【受け取った住民】
「毎年立派になっていってすごい。ありがたい」
年末からの冬の嵐にも負けず、玄関先にたたずみながら新年の訪れを祝い地域の平穏を願う夫婦門松。そんな門松を作る夫婦に地域住民からは…
【石花公民館 服部公平 館長】
「幸せになってもらいたい。私たちが考える小松さんへの気持ち」
送る側・受け取る側に流れる温かな感情が冬の厳しい寒さを和らげていきます。
■邪気など払う“春駒の門付け”
一方、佐渡市野浦では…
【野浦春駒保存会 臼杵智之 会長】
「家々の家内安全・無病息災・五穀豊穣・大漁満足を祈願していきたい」
新年の訪れを祝う元日恒例の“春駒の門付け”が行われました。
太鼓をたたき歌う“地方”とお面を着けて舞う“舞方”が威勢の良いかけ声とともに邪気などを払い、新年を迎えた家々に明るい雰囲気を届けていきます。
【門付けを受けた住民】
「何もかもうまくいくように春駒が払ってくれた」
■6年ぶりに復活した“田遊び神事”
そして1月3日、畑野地区大久保で6年ぶりに復活したのが県指定無形民俗文化財の“田遊び神事”です。
多くの伝統芸能が伝わる佐渡ですが、過疎・高齢化により後継者不足が深刻化。
苗代づくりから田植えまでの一連の所作を演じ、豊作を祈願するこの田遊び神事も一度は演じられなくなりました。
ただ、集落の人たちが伝統文化の継承をと立ち上がり今回6年ぶりに復活。
【田遊び神事保存会 忠野佳純 会長】
「復活してやるからには1年ぽっきりというわけにはいかないので、このあと継続してやっていく。一緒に盛り上げてやっていきたいなと思っている」
伝統をつなぐ佐渡で新年に捧げられる様々な祈りは地域のつながりを確認する重要な意味も持っています。
最終更新日:Tue, 06 Jan 2026 19:43:54 +0900




