
新潟県新発田市が生んだ偉人・大倉喜八郎が残した別邸「蔵春閣」が、構想から11年の時を経て、新発田市に移築されました。二階堂市長は「観光の起爆剤にしたい」と意気込みます。
新発田市出身の実業家・大倉喜八郎が1912年、東京・向島に建てた別邸「蔵春閣」。
新発田市・東公園への移築作業が進められていましたが、構想から11年の時を経て、完成し、4月28日、プレオープンイベントが開かれました。
【杉山萌奈アナウンサー】
「大倉喜八郎は天井へのこだわりが強く、1階書斎の天井には龍が描かれています。どこから見ても、にらまれているように見え、その龍の周りには24枚のしゃちの絵も。豪華絢爛です」
この日、招待客に食事が提供された2階の大広間も金箔が施され、八角形と四角形が組み合わさった特徴ある天井です。
明治・大正時代に一代で大倉財閥を築いた大倉喜八郎。
蔵春閣には、歴代の総理大臣や渋沢栄一など政財界の要人が招かれたという食堂があり、和洋折衷の豪華な空間です。
一方で関東大震災にも耐えた頑丈な造りで、床やはり・柱などは111年前のまま。
【新発田市 二階堂馨 市長】
「この蔵春閣が市街地のランドマークとなって、月岡温泉と市街地の観光を結びつけていく。これを街づくりの起爆剤にしたい」
蔵春閣は4月29日から一般公開され、6月30日まで無料で見学できます。