
東京電力の20代社員が柏崎刈羽原発6号機に関する書類を紛失した問題で、紛失した80枚のうち79枚が回収されたことがわかりました。一方で、書類を紛失した社員は翌日に紛失したことに気づいたものの、会社に報告していませんでした。
東京電力の20代社員は5月19日にテレワークのため、柏崎刈羽原発6号機に関する書類80枚を自宅に持ち帰り、自家用車に乗った際、車の屋根に書類を置いたまま車を走らせ、書類を紛失しました。
書類は火災防護などに関する内容が記載されていますが、原子炉安全上の重要な情報などは含まれていませんでした。
また、書類の持ち出しには上司の承認が必要でしたが、社員は許可をとっていませんでした。
地域の住民が書類1枚を拾い、連絡があったことから事案が発覚しましたが、東京電力によりますと、社員は20日朝に書類が紛失していたことに気づき、自ら書類を探し、書類の入っていた封筒を発見。全て回収したと思い、会社には紛失した事実を報告していなかったということです。
書類の紛失を受けて、柏崎市の櫻井雅浩市長は…
【柏崎市 櫻井雅浩 市長】
「東電の資質・体質的なものが図らずも露呈した事案であると考えています」
書類は23日正午現在、80枚のうち79枚が回収されたということです。
東京電力は社員と上司に厳重注意をした上で、全所員に情報の持ち出しに関するルールを徹底するよう周知を行うとしています。