「もう企業努力では…」6月から“食料品”も…約3600品目値上げ スーパーも消費者も悲鳴

6月から電気料金が値上がりするが、食料品も値上げする。その数、約3600品目。スーパーマーケットからは、値上げ分をそのまま販売価格に転嫁せざるを得ない厳しい現状が聞かれた。

原材料などの高騰で食料品値上げ

新潟市西区のスーパー「いちまん」。開店前の午前8時、鮮魚や肉・総菜担当などの代表者会議が開かれていた。

スーパー「いちまん」

スーパー「いちまん」

いちまん 高井栄二朗 店長:
お肉、焼き鳥これいくらがいくらに上がる?

従業員:
だいたい、キロだと100円くらい上がる

いちまん 高井栄二朗 店長:
じゃあ1000円が1100円になるってことね

食料品値上げについて話し合い

食料品値上げについて話し合い

話し合われていたのは、6月から値上げされる食料品について。

帝国データバンクによると、2023年の値上げの原因は原材料の高騰が一番多く、次いでエネルギー価格、資材費などの高騰となっているという。

7月以降も輸入小麦の価格改定による影響や生乳価格の上昇、電気代の引き上げなども背景にパンなど2000品目を超える食料品で値上げの可能性がある。

総菜も値上げ「もう企業努力では…」

記者リポート:
こちらのスーパーでは手作りのお総菜が人気となっています。一方でこうしたお総菜を作るための小麦粉や油など調理費も高騰しているため、値上げせざるを得ない状況になっているといいます

手作りのお総菜

手作りのお総菜

従業員:
食材は安価なものを使ったり、ロスを出さないようにしている。極限まで使えるところは使ってというのは、どこの部門もそうだと思うが、ギリギリのところで頑張っている

こちらの店舗では、3月にも一部の商品で値上げをしたが…

いちまん 高井栄二朗 店長:
電気代、お総菜で使う油代・水道代、全部の必要経費は上がってきているので、ずーっと圧迫され続けている。もう企業努力では追いつかない状態。ぶっちゃけ赤字。それはどうしようもない

いちまん 高井栄二朗 店長

いちまん 高井栄二朗 店長

電気やガスなどの光熱費も高騰していることから、食料品の値上げ分を販売価格に転嫁せざるを得ないという。

消費者は「買い控えしている」

一方、買い物客からも…

買い物客:
色んなもの買うでしょ。自分の頭の中でだいたい計算をしてレジに行くけど、それよりもぐーんと多い。じじばば2人暮らしだから大変

買い物客:
買い控えをだいぶしている。肉なんて1年くらいぜんぜん買っていない。牛肉とか豚肉なんて買わない

家計を圧迫する食料品の値上げ…

店長は総菜の質を上げたり、新鮮な魚や野菜を仕入れることで値上げの負担感を減らしていきたいと話す。

「値上げの負担感」減らし、「満足感」を

「値上げの負担感」減らし、「満足感」を

いちまん 高井栄二朗 店長:
市場から新鮮な魚や野菜を仕入れる。価格も大事だが、おいしいものを提供して、お客様から「おいしかったよ」と言ってもらえるような満足感、そういうのを目指してやっていこうかと思っている