民間の信用調査会社・帝国データバンク新潟支店によりますと、野島書店は1890年創業の老舗書店で、地元官公庁や金融機関、事業所を得意先とした書籍や事務機器などの卸売りおよび店頭小売を手掛けてきました。
本店では、一般書籍や雑誌のほか、参考書、辞書、文具類を充実させ、地域住民を固定客としたほか、1960年代に新興住宅街やスーパーマーケットの店内などへ書店の出店を加速。1990年代前半には年売上高約10億円を計上していました。
しかし、書籍部門について、書籍離れや少子化による生徒・学生数の減少に歯止めがかからず、インターネット通販業者やコンビニの台頭もあって業容縮小が続き、書店を相次いで閉鎖。事務機器部門においては、得意先である金融機関の店舗統廃合や事務所数の減少を背景に販売ルートが縮小。2018年からは本店1店舗の運営となっていました。
最近では、官公庁からの事務機器受注に力を入れたもののかなわず、2023年7月期の年売上高は約2億4000万円にまで低下。過去の赤字決算を背景に債務超過の財務が続いていました。
借入金返済のリスケジュールを受けていたものの、厳しい資金繰りが続く中、過年の設備投資や運転資金を目的として導入した借入金の返済負担が重く、さらに前代表の体調不良もあり事業継続を断念したということです。
ノジマ事務機は1992年9月に設立。野島書店と歩調をあわせた運営で事務用機器や事務用品の販売、オフィスなどの内装工事を手掛けていましたが、野島書店に連鎖しました。
負債は野島書店が約2億6000万円、ノジマ事務機が約1000万円、2社合計で約2億7000万円に上っていました。
また、関係会社の野島出版は従来通り事業を継続しています。最終更新日:Fri, 01 Dec 2023 12:42:57 +0900