指定管理鳥獣に追加“クマ”に要注意!親離れした子グマ増!?その危険性は「好奇心旺盛で警戒心が弱い」

暖かい日が続き、山登りや山菜採りに出かける人も増えていますが、それと同時に冬眠から目覚めたクマが動き始める時期でもあります。例年相次ぐクマによる人身被害…今年の傾向や注意点を専門家に聞きました。
暖かい日が続き、山登りや山菜採りに出かける人も増えていますが、それと同時に冬眠から目覚めたクマが動き始める時期でもあります。例年相次ぐクマによる人身被害…今年の傾向や注意点を専門家に聞きました。

暖かい日が続き、山登りや山菜採りに出かける人も増える中、人間と同じく動きが活発になるのが冬眠明けのクマです。

【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】
「去年エサが悪くて、クマがお腹空いた状態で寝ているから、春は比較的どの山でも山菜がしっかり出ているので、それを今起きて慌てて食べているところだと思う」

こう話すのはクマの生態に詳しい長岡技術科学大学の山本麻希准教授です。

2023年度、ツキノワグマによる人身被害が9件発生している県内。

全国でも被害が相次いだことから、環境省は16日、クマを「指定管理鳥獣」に追加したと発表。国の交付金を使って捕獲や個体数の事前調査・管理ができるようになります。

【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】
「ただ単に減らすのではなく、きちっと個体群が保全されている。そもそもクマの数を科学的にモニタリングしながら個体数を調整していくための予算がついたというふうに考えられる」

一方で、近年人身被害が増えている理由について、個体数の問題だけではなく、クマの生息エリアが人間が生活するエリアに近づいて来ていることが原因だと山本准教授は分析。

こうした中、県内では今月に入ってクマの目撃・痕跡件数が9件寄せられています。特に今年注意が必要となるのが…

【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】
「おととしが久々にエサのいい年だったので、その時にクマが子どもを産んでいる。親離れした子グマがそこらへんにいることがあるのが今年の特徴になる」

親離れした子グマの増加です。

【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】
「子グマは怖いもの知らずで好奇心が強かったり、人間への警戒心が弱かったりする。ましてや母グマが集落でエサを食べている母グマだと子どもも一緒に集落でエサを食べた経験を持っているので」

3年前には新発田市の60代男性が、藪の中にいた子グマを踏んで噛まれるなどの事故も発生していて、子グマに遭遇した際には決して近づかないことが重要です。

【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】
「山に入る方は音を出してもらうとか複数の人数で行動するとか、クマにここに人がいるんだよと知らしめながら入るようにして頂きたい」

県は早朝や夕方の入山は避けることや、クマのエサとなる不要な農作物などは適切に処分するよう呼びかけています。最終更新日:Wed, 17 Apr 2024 18:58:41 +0900