60代男性、単独登山中にクマに襲われ重傷―新潟県で今年2人目の被害発生「そこらじゅう血だらけ」

6月12日、新潟県新発田市で、1人で登山をしていた60代男性がクマに襲われ、顔や腕などにケガをした。県内では2024年に入ってクマによる被害者は2人目。新潟県は「クマ出没警戒注意報」を発表し、注意を呼びかけている。

12日午前8時半すぎ、新発田市荒川の岳岡山を1人で登っていた60代の男性から「登山中に山でクマに襲われた」と消防に通報があった。

岳岡山

岳岡山

近くに住む人は当時の状況について、「レスキュー隊の人が4、5人上がっていって、それからケガされた人も歩いて帰ってきて、あっちこっち血だらけでびっくりした」と話した。男性は頭や腕を引っかかれ、病院に運ばれたが、命に別条はなかった。警察によると、クマは体長70cmほどで、男性を襲ったあと藪の中に逃げたという。

県内では、5月31日に阿賀町で50代の男性が自宅裏の竹林に向かったところ、クマに襲われ、ケガをしている。

この時のクマは体長1.5mほどで、男性はクマともみあいになり、右手の人差し指を噛まれたほか、頭や額を引っかかれるケガをして病院に運ばれている。

冬眠から目覚めたクマに注意を

2024年度に入って、すでに2件の人身被害が発生している県内。

資料

資料

県はクマ出没警戒注意報を発表し、今の時期は冬眠から目覚めたクマが食料を求めて活発になることから、山に入る際には単独行動を避けること、鈴やラジオ・クマ避けスプレーを携帯することなどを呼びかけている。

【新潟県の呼びかけ】
〇入山時は、ラジオや鈴などの音の鳴るものを携行し、単独行動は避ける
〇クマの活動が活発な早朝や夕方の入山は避ける
〇クマの餌となる生ゴミや不要となった果実や農作物等は適切に処分する
〇子グマを見かけても決して近づかない。近くには母グマがいると考えられ大変危険
〇集落周辺や河川敷などのクマが隠れそうな藪は刈り払う