岸田首相は14日、自民党の次期総裁選に出馬しない意向を発表しました。突然の発表に、動揺と衝撃が広がっています。
【岸田首相】
「自民党が変わることを示す最もわかりやすい最初の1歩は私が身を引くことである。私は来る総裁選には出馬いたしません」
14日午前に会見を開き、政治と金を巡る問題の責任をとり次期総裁選に出馬しないと明言した岸田首相。急転直下の展開に…
【松村道子キャスター】
「正午前の新潟駅。帰省客などで賑わう中これから号外が配られる」
【街の人】
「びっくりした絶対出ると思っていた。他の人がいるならその方が良い」
「急すぎる。別にまだ辞める必要は無し。まだこれからやってもらわなくてはダメな政治家」
驚きの声がある一方で、冷静に受け止める人も。
【街の人】
「(総裁選での)勝算が無いからということではないか」
「しらけムード。もうだいたい誰も他の人に変わってほしいとも思っていないのでは」
衝撃が広がっているのは自民党内でも…
【細田健一議員】
「このタイミングで、あのような記者会見をされたというのは、びっくりした」
こう話すのは旧新潟2区選出の細田健一衆院議員です。岸田総理の決断に対しては…
【細田健一議員】
「自民党が変わったということを示すために、自ら身を引かれるという判断をされたということだから、そこは高く評価をしたいと思うし、非常に重い決断をされた」
高く評価すると話す一方、細田議員は派閥からのキックバックを収支報告書に記載していなかったとして党から戒告処分を受けた議員の1人。こうした政治と金を巡る問題が岸田総理の身を引く引き金になったことについて
【細田健一議員】
「もともとは、安倍派の人間なので。その意味では、ちょっと申し訳ない」
岸田総理の不出馬により今後加速していくのが「ポスト岸田」争いです。旧新潟3区選出の斎藤洋明衆院議員は、自民党を変えるためには中堅・若手議員の台頭が必要だと訴えます。
【斎藤洋明議員】
「若手・中堅がまさに自民党を変えるパワーを持っているんだと国民の皆さんからご理解を頂けるような総裁選にしたい」
こうした中、総裁選候補に名前が上がっている小林鷹之衆院議員を招いた報告会を週末に予定している斎藤議員。
【斎藤洋明議員】
「もちろん若手中堅から手を挙げるとすれば、極めていい、有力な候補の一人」
早くも総裁選への駆け引きが始まる中、鷲尾英一郎衆院議員は「総裁選では自民党が生まれ変わるために活発な議論を期待したい。内向きな議論でなく、国民・県民に向けて明確に訴えることのできる議論を期待したい」とコメント。また泉田裕彦衆院議員は「次期総裁は、裏金問題に対する国民の不信を解消する政治改革を行える人を選出したい」とコメントしています。「自民党を変える」との言葉を並べる自民党議員に対し…
【米山隆一議員】
「これで自民党が変わったという空気は出るんだと思う。でも実際には何も変わっていない、政治資金規正法を非常に手ぬるい感じで終わらせたわけだから、事実と違う演出をしようとはしていると思う」
立憲民主党県連幹事長の米山隆一衆院議員はこう批判した上で、総裁選後の解散総選挙への警戒を強めています。
【米山隆一議員】
「新しい総理総裁でも戦える体制をきちんと作っていくということだと思う」