

まもなく迎える夏休み明け。この時期は「不登校になりやすい」と言われています。子どもたちにとって心身のリズムが乱れやすいこの時期、周りの大人ができる対応策や注意点について専門家に聞きました。
夏祭りや家族そろっての旅行など楽しかった夏休みも残りわずか。学校が再開する時期に注意したいのが、夏休み明けの子どもたちの“心の変化”です。
【新潟青陵大学 碓井真史 教授】
「学校がどんなに楽しい場所だとしても、家にいるほうがリラックスできて、自由に振る舞える。そこからもう一度、色々苦労しなければならない。学校に戻るのは、大きな心のエネルギーが必要」
こう話すのは、新潟青陵大学で不登校問題を含め、社会心理学について研究している碓井真史教授です。
【新潟青陵大学 碓井真史 教授】
「登校がつらいと感じると、学校に行きたくないとか、すべて終わりにしたいと思ってしまう子が出てきてしまう」
こうしたことを防ぐためには、まず大人が話を聞く姿勢を見せるほか、いつもと違う様子を感じたときには踏み込んだ“もう一声”をかけてほしいと話します。
【新潟青陵大学 碓井真史 教授】
「『大丈夫?』と聞いて『うん、大丈夫』と返ってきたときに『一緒にお茶でも飲む?』とか『おまんじゅうがあるよ』みたいな、そうやって話をつなげていく」
このとき、例えばドライブやキャッチボールなど“何かをしながら”話すことや、夏休みの思い出を一緒に振り返ることも子どもの心身の負担を減らすには効果的だといいます。
【新潟青陵大学 碓井真史 教授】
「ピークエンドの法則。夏休み中の一番のピークだった出来事、すごく楽しかったことをもう一回思い出す。夏休みの終わりを上手に終わる。楽しかったねと、気分良く夏休みを終わることによって気分良く新学期を迎えられる」
【新潟青陵大学 碓井真史 教授】
「『学校に行きたくない』と言われて『何言ってんの、早く学校行きなさい』という言葉が出るのは当然だとは思う。ただ、この子は今何を思っているのだろうと、真剣に聞いてあげることが必要」
心身に影響を受けやすい子どもたちに前向きな気持ちで新学期を迎えてもらうためにも、周りの大人が気をつけて見てあげることが大切です。
最終更新日:Thu, 21 Aug 2025 22:00:00 +0900