

地域航空会社・トキエアが目指している佐渡空港を発着する新たな航空路線の開設。佐渡空港のような短い滑走路に対応できる新型機の導入が頓挫するなど紆余曲折を経て9月9日、ようやく実機を使った調査飛行が行われました。
9日午前10時半ごろ、新潟空港を離陸したトキエアの機体。目指すは、佐渡空港です。
フライト開始から10分ほどで佐渡の上空に到着した機体は佐渡の周辺を旋回し、午前11時すぎ…
【リポート】
「トキエアの機体が初めて佐渡空港に到着しました」
【トキエア 阪口葉子 会長】
「着陸したときは感動してウルウルきた。着陸間際、トキ2羽が飛んでいて、それも感動した」
“トキ”の名前を冠した航空会社だけに、トキの島・佐渡への航路開設は大きな意味を持ちますが…
【トキエア 宮崎邦夫 取締役】
「簡単ではないなというのはよく分かった。条件がいくつかあって、与えられた条件の中で気象というのは影響がかなりあることも分かった」
簡単ではない理由は、佐渡空港の約890mという滑走路の短さにあります。
このため、トキエアも当初、短い滑走路にも対応できる新型の機体を導入する予定でしたが、去年、フランスの航空機メーカーが新型機の開発中止を発表。
トキエアが所有していた2機の機体よりも小さな機体を導入し、対応することに。
今回の調査飛行では、この機体を使って周辺の環境、そして離着陸ができるのかなどを確認しました。
空路開設への期待が大きい佐渡市では…
【佐渡市 渡辺竜五 市長】
「インバウンド、日本で言えば関係人口。これをしっかり増やしていくキーワードは“飛行機”ということになる」
今年7月、佐渡市や観光関係者などで構成される佐渡新航空路開設促進協議会が滑走路の拡張など空港の整備に向け取り組むことを確認しています。
【佐渡観光旅館連盟 本間東三夫 会長】
「今、観光に必要なのは飛行機。都心、そして海外からつながる飛行機が飛ぶということが観光にとっていかに大きな生命線であるか」
ただ、9日の調査飛行では、短い滑走路で離着陸するためには、風向きや路面が乾いているかなど様々な条件をクリアする必要があることが判明。
【トキエア 宮崎邦夫 取締役】
「飛行機の性能の兼ね合いでなかなか厳しいことは事実だが、きょうのウエイトでは十分降りられるということが分かった。今後、きょうの調査飛行で得たデータや知見を総合的に判断して、これから色々検討させていただく」
トキエアは今年度末にも佐渡航路を開設する考えを示していましたが、この日は就航の時期については明言を避けしました。
最終更新日:Wed, 10 Sep 2025 05:00:00 +0900