【JR米坂線】議論は平行線…新潟知事「JRの姿勢は第三者的」と指摘もJR側「必要な交通手段についてまずは自治体が議論を」 復旧議論進まず3年経過

3年前の豪雨で被災し、運休が続いているJR米坂線。新潟県の花角知事がJR側の姿勢を「第三者的だ」と疑問視したのに対し、JRは「まずは沿線自治体が必要な交通手段について議論すべき」という考えを示した。
NST新潟総合テレビ

3年前の豪雨で被災し、運休が続いているJR米坂線。新潟県の花角知事がJR側の姿勢を「第三者的だ」と疑問視したのに対し、JRは「まずは沿線自治体が必要な交通手段について議論すべき」という考えを示した。

■JRは“復旧案”提示

JR東日本が提示している復旧案

2022年8月の豪雨で被災し、一部区間で運休が続いているJR米坂線。

JR東日本は、復旧後の米坂線を単独で運営することは難しいと主張し、自治体が施設を保有する上下分離式、第三セクターなどによる運営、バスへの転換という復旧案を提示している。

■花角知事「JRの姿勢は第三者的」

新潟県 花角知事

8月に開かれた復旧検討会議では、JRが運営する以外の3つのパターンでJRがどのように関わるかが示され、この内、第三セクターなどが運営する場合には「復旧にあたって必要な支援があれば考えたい」などとしている。

これを受け、花角知事は「基本的に災害から復旧する自らの事業なので、そこはJRが外に行って『第三者的に地方自治体を支援します』というのとは違うのではないかと思っている」と、JRの姿勢は第三者的だと指摘した。

■JR側「沿線自治体にとって必要な交通手段は何か」

JR東日本 新潟支社 白山弘子 支社長

これに対し、JR東日本新潟支社の白山弘子支社長は「今、我々が『こういうことができますよ』とそこだけを言っても、どういった内容になるかが決まっていない以上、具体的な議論というのは、どうしても進まないと思っている」と話し「まずは、沿線自治体が地域にとって必要かつ持続可能な交通手段が何なのかを議論しなければ前に進まない」という考え方を示した。

さらに「我々も当事者だし、沿線の皆さんも当事者。それぞれが主体的に、この場につくということが議論を進めるカギだと思っている」と主張した。

被災から3年以上、最初の復旧検討会議からも2年が経過したが、具体的な復旧の形はいまだに見えていない。

最終更新日:Sat, 04 Oct 2025 19:00:00 +0900