
今年3月に市による運営が終了した新潟県村上市の『ぶどうスキー場』。いま民間企業が存続に向けた取り組みを進めていますが、スノーシーズンは目前。12月20日に迫るオープンに向けた準備を取材しました。
■“ぶどうスキー場”再オープンに向け準備進む
11月15日。村上市のぶどうスキー場に姿を現したのは東京に本社を置くIT企業シンクファーストの沼前純一社長です。
【シンクファースト 沼前純一 社長】
「だいぶ地域の方とも仲良くなって、ちょっとずつ顔も覚えている感じ」
沼前社長が村上市に足しげく通う理由。それは、今年3月に市による運営が終了したぶどうスキー場の事業を沼前社長の会社で引き継ぎ、存続させようと活動しているからです。この日は…
【シンクファースト 沼前純一 社長】
「発電機。これでリフトを回して点検をする。かなり大事な日、壊れていないかとかそもそも今年また動くのかというのがわかるので」
市から無償で借りているスキー場のリフトが問題なく動くかどうか確認に訪れていました。
【索道コンサルタント 村山徹さん】
「修繕費がかかってきて大変なのでどうしましょう、予算が足りないみたいなところの相談に乗っている」
市による運営が終了した理由の一つがリフトの老朽化。そのため、沼前社長はリフト修繕のコンサルティングを行っている村山徹さんを呼び、現状を見てもらうことにしたのです。
この日はまだ電力会社との契約を結べていなかったため、発電機を使ってリフトを動かし状態を確認しました。
【索道コンサルタント 村山徹さん】
「ひととおり動作は正常にしているし、動いている状態としては特に何も悪いような兆候はなかった。とりあえずファーストインプレッションとしては良好」
■利益確保へアドバイス「新規の人に少しでも良い印象を」
大きな問題は見られませんでしたが、ただ…。
【索道コンサルタント 村山徹さん】
「ずっとなんて無理。永遠に使えるモーターは世の中に存在しないので」
リフトのモーターや制御盤が老朽化しているのは事実で、遠くない未来に更新をしなければなりません。そのためにも必要なのが営業をして利益を確保することです。
【索道コンサルタント 村山徹さん】
「白いところは白くないとダメだよと。白のペンキで塗ってというのを、入り口から傷とかをチェックしている」
村山さんは複数のスキー場の運営経験があることから、リフトと同様に市から借り受けたロッジの修繕についてアドバイス。
どのように迎え入れたら訪れた客に楽しんでもらい「また滑りに来たい」と思わせられるかを考えることが重要だと話します。
【索道コンサルタント 村山徹さん】
「新規の人を呼んだときに、ちょっとでも良い印象持ってもらうようにとか」
【シンクファースト 沼前純一 社長】
「そうだよな。もう1カ月ちょっとだからやっておかないと」
■新たな取り組み“民泊の営業”を計画
12月20日に『ぶどうスノーリゾート』として再オープンさせたい考えの沼前社長。これまでになかった新たな取り組みの準備も進んでいます。
【シンクファースト 沼前純一 社長】
「手を入れながら、民泊ができるようにどうかなという計画を進めている」
付近に宿泊施設がないことから、スキー場付近に存在する空き家を借りリノベーションしたうえで民泊として営業することを計画しているといいます。
【シンクファースト 沼前純一 社長】
「泊まって何日も滑りたいという人も一定数いるので、まずはここをどんどん増やしたいなとは思う」
地域のスキー場を未来につなげるため、まずはオープンに合わせしっかりとした体制を整えたい考えです。
【シンクファースト 沼前純一 社長】
「20日のフルでオープンするというところを目指していかなくてはいけない。やることはいっぱいあるのでやっていく」





