

オイシックス新潟アルビレックスBCは1月17日、新潟県見附市で食育セミナーを開催した。子どもの体作りには運動だけでなく、適切な栄養摂取と休養が不可欠となる。セミナーでは、管理栄養士が運動と食事の関係や、食事の大切さについて講演したほか、笠原祥太郎投手も登場し、食事で大切にしていることなどについて話した。
■アスリートに必要な3要素

見附市で開かれた選手・保護者のための食育栄養セミナーには、地元のスポーツ少年団の選手たちや保護者など約100人が参加した。今回のセミナーは、「日本一おいしい球団」を掲げるオイシックス新潟アルビレックスBCが主催。セミナーでは、世界大会で選手・関係者への栄養サポートなど手がけるシダックスの管理栄養士・長橋亜弓さんが少年野球期に大切な「栄養の考え方」をテーマに講演した。
少年野球チームでプレーしている子どもたちに対して、まず説いたのがアスリートに必要な3つの要素だ。
「練習だけでなく3食規則正しい生活、寝る、体を休めることが大事。どれか1つだけ頑張ればいいわけではなく、強い体をつくるためには栄養・睡眠とバランスをとることが大事」
運動後に適切な栄養と休養がとれていないと体力の回復が不十分となり、パフォーマンスが低下。逆に適切なバランスをとることで「超回復」と呼ばれる現象が起き、元のレベルよりも体が強くなるため、メジャーリーガーの大谷翔平選手も栄養と休養を重視しているという。
■人生に一度しかない“成長スパート”

また、中学生前後の時期に訪れる「成長スパート」は、男子で年間9cm、女子では約8cmも身長が伸びる時期。この時期を最大限に生かすためには、適切な栄養摂取が欠かせない。
「成長スパートは人生で一度しかこない。この時期を逃すと、その後どれだけ努力しても同じように身長を伸ばす機会は来ない」
子どもの成長期に必要な栄養についてや、ジュニア期のアスリートにとって必要なエネルギー量についても説明し、子どもたちだけでなく、保護者もメモをとるなどして熱心に耳を傾けていた。
■朝食欠食の悪循環
そして、長橋さんが特に重要だと強調したのが、「朝食」についてだ。朝食を抜くと、昼食までエネルギー不足になり、頭が働きにくくなる。また、朝食を抜いた分のエネルギーを昼食と夕食で補おうとするため、夕食の量も多くなって胃に負担がかかり、翌朝また食欲がなくなるという悪循環に陥りかねないという。
ただ、朝食が中々食べられない。普段から朝食を食べないという人も少なくないだろう。そういった人は、まず飲み物やスープなどから口にするのがオススメだ。飲み物やスープなどを飲めるようになってきたら、次にご飯やパンなどの炭水化物を少し食べてみる。慣れてきたら、さらに納豆やチーズなどのタンパク質を加えると朝食が食べられるようになるという。
実際にオイシックスにも朝食を抜いている若手選手がいたというが、この3ステップを踏んで5カ月継続したことで朝食を食べられるようになったという。
「朝食は大切な3回の食事の中でエネルギーをとるという大事な役割もありますし、一日の体を動かすための原動力、スイッチになりますので、そういった点も含めて強い体作りのために必ず朝食はとって頂きたい。きちんとした定食の形でなくて全然いい。何か1つちゃんと食べられるってことが大切なので、そこをまずは目指してもらえたら」
■練習前後の食事は?
また、運動している人にとっては、練習前後の食事のタイミングも重要となる。練習前の捕食はエネルギー源となる炭水化物を中心に消化の良いものがいいという。また、固形物は練習の1時間前にとるのが大事。あんパンやおにぎり、和菓子などがオススメだ。また、練習後の30分はゴールデンタイムとも呼ばれるほど、体が最も栄養を欲している時間。特に肉まんやおにぎり、サンドイッチなどの炭水化物とタンパク質を含む食品がオススメ。脂っぽいものやケーキなどは消化に時間がかかるため避けた方が良いという。
一方で、サプリメントやプロテインはあくまで足りない分を補うもので、食事を代用するものではないため、成長期の子どもには基本的な3食の食事をしっかりとることを最優先にした方が良いと長橋さんは指摘する。
「子どもに対するプロテインの効果については、まだ十分な科学的根拠はなく、内臓に負担をかける可能性もある」
■笠原祥太郎投手も登壇「いっぱい食べて」

そして、セミナーの終盤では、オイシックス新潟アルビレックスBCの笠原祥太郎投手が登壇。自身の経験を交えながら、食事で気をつけている点についてトークショー形式で話した。
「小さいころは、これを多く食べなきゃとか野菜食べなきゃとかなくて、好きなものを好きな分食べていた。お菓子よりも、おにぎりとかを食べたりしていた」
また、来場した子どもたちに対して、「体をいっぱい食べて大きくするのが一番大事。ご飯をいっぱいたべて、野菜のバランスも大事だと思うので、食べたいときに食べて、気をつけるところを気をつけて、いっぱい食べてほしい」と呼びかけた。
成長期の子どもを持つ親にとっても、学ぶことの多い機会となったようだ。





