ピッチ茶色に… 芝付近の温度は40℃超
強烈な日差しが照りつけていた新潟市中央区のデンカビッグスワンスタジアム。
普段は青々とした芝が生い茂るピッチだが、9月1日の芝は茶色く枯れてしまっていた。
これまでJリーグ・ベストピッチ賞を6度受賞している日本屈指のフィールドだが、「今年は異常な暑さが連続してしまったので、ついに耐えられなくなった」とピッチを管理する大堀朋哉技師は話す。
「今までにはない」ほど枯れてしまった芝…雪国・新潟では4月から6月にかけて成長する「冬芝」が使われていて、生育に適正な温度は25℃前後だが、芝付近の温度を測ると、温度計は41.6℃を示していた。
スタジアムがある新潟市中央区では8月、猛暑日となった日が18日あり、年間の猛暑日日数は観測史上最多を更新。
さらに、7月21日から39日もの間、雨が降らず、暑さと水不足で芝生が耐えきれなくなってしまったのだ。
10月には代表戦 ピッチの整備続く
スタジアムではこまめに芝の状態を確認しているほか、水を撒いたり、扇風機を回したりしながら少しでも温度を下げる工夫をしている。
水道代などの負担も避けられないが、大堀技師は「芝生は、しっかり生育していて、やわらかいほうが、選手がスライディングしたときにケガをしにくい」と芝のコンディションを整える重要性について話す。
選手に最高の舞台を提供しようと、この日もグラウンドキーパーと呼ばれるスタッフがピッチを整備。2日間で350か所以上の芝の入れ替え作業を行っていた。
10月にはサッカーの日本代表戦も控えているビッグスワン。青々とした芝が戻り、最高の環境を提供できるか…芝を暑さから守る作業はもうしばらく続きそうだ。