古町活性化へ! “複合型タワー”建設計画
2020年に閉店した新潟市中央区の新潟三越。
百貨店が撤退したことで、古町地区の活性化に対する課題が浮き彫りとなり、その跡地の活用が注目されていたが、9月15日に再開発の全容が明らかとなった。
建設されるのは、県内で最高層となる地下1階・地上37階建ての複合型タワーだ。
低層階には商業施設やオフィス
地下1階から3階までは温浴施設や物販店舗が集まる商業施設に。
4階から6階までは大企業の本社機能の移転などにも対応できる高機能オフィスで、これら低層階を囲むのが特徴的なデザインの立体階段広場だ。
設計に携わった建築家の藤本壮介さんは「当然行き交っていただくにぎわいもあると思うが、そこでイベントが行われたり、普段でもちょっと座ってご飯を食べることができたりというような活動の場所としても想定したい」と描いたビジョンについて説明した。
中・高層階はシニア向け住宅や分譲住宅に
一方、7階から9階までは超高齢社会を見据えたシニア向け住宅を、10階以上は約300戸の分譲住宅となる計画だ。
西堀通5番町地区市街地再開発準備組合の小川恒男理事長は「既存の商店街を誘致して今のままもう少し色んな形でできればいいのではという話もあったが、再び求心力を上げるには力不足なのかなという感じがして。“にいがた2km”の終点地でもあるので、やはりそこを起点として、生活できるような場所にしていきたい」と話した。
街からは「木・緑があって、すごく珍しいデザインだなとは思う。目を引く」「こういう、人が集まるようなものがないと、古町あたりは人が来ないから、できたほうが良い」「色んな人が入って、ここを活性化してほしい」と多くの人が期待を寄せていた。
緊急時には防災拠点にも
また、タワーではバスの待合空間の整備など古町の玄関口としての機能を強化。緊急時には帰宅困難者を受け入れるなど防災拠点としての役割も担い、にぎわいとともに暮らしやすい町の実現を目指す。
小川理事長は「できるだけ早く皆様方に提示して、また住んで、働いていただいて、この古町、このエリアに来て良かったんだなと思えるようなエリア・施設にしていきたい」と意気込む。
タワーの建設は2025年に始まり、2029年度中の完成を目指す。