諦めずに復活遂げた“只見線”
9月30日、新潟県魚沼市にある越後須原駅で多くの人が待っていたのは…
駅アナウンス:
プロレス列車、只見行きです
プロレスのリングとなる列車が到着した。
「只見線列車内プロレス」と題されたこのイベントは、2011年の新潟・福島豪雨で被害を受けた只見線をプロレスで支援しようと2017年に始まった。
只見線県境プロレス実行委員会 目黒公司 実行委員長:
只見線の場合も新潟・福島豪雨の大災害を受けて「もう、だめだ。只見線なんて終わりだ」と諦めるのではなくて、ちゃんとみんなの応援を受けて、11年の時をかけて、また再開にこぎつけた。只見線とプロレスというのは、どっちも諦めない心を持っている
諦めない姿勢で、2022年10月1日、11年の歳月をかけ、全線での運転を再開した只見線。
さらなる盛り上がりにつなげようと行われたイベントには、5人のレスラーが登場した。
序盤から繰り広げられる激闘…選手たちは電車内の限られたスペースを有効に使い、体当たりやラリアットなどを繰り出していく。
中には連結する列車をイメージした大技も!
実況:
4人とも逆エビ固め。連結式逆エビ固め~
至近距離での迫力あるパフォーマンスに乗客も大興奮の様子。
20分に及んだ激闘の末、新潟プロレス所属の前田誠選手が見事優勝!列車王のタイトルを手にした。
新潟プロレス 前田誠 選手:
とってやったぞ!また、来年挑戦してこいよ~
新潟プロレス 前田誠 選手:
やっぱり非日常。電車の中でプロレスはありえないですよね。非日常が現実で起こる、これがすばらしい
乗客からは「限られた空間の中で、またリングと違った技の繰り出し方とか、色々見られて、迫力があってよかった」とか「只見線のプロレスは毎年見ているけど、年を追うごとに、本当におもしろくなっている」などと、大満足の声が聞かれた。
復活から1年…只見線は「諦めない姿勢」できょうも乗客を乗せ、走り続けている。