【多発】日中なのに…“信号機ない横断歩道”で児童はねられる事故相次ぐ 背景に“一時停止率”の低さ

まもなく春を迎える一方で、人や車の移動が活発になるこれからの時期気をつけたいのが車の運転だ。新潟県上越市で3月5日、横断歩道を渡っていた下校中の男子児童が軽自動車にはねられるなど県内では横断歩道上での事故が相次いでいる。

児童巻き込まれる事故相次ぐ

3月5日午後4時前、上越市大豆の信号機のないT字路交差点で下校中の低学年の男子児童が横断歩道上で軽自動車にはねられる事故があった。

事故現場(上越市大豆)

児童は前歯を折るなどのケガを負い、警察は上越市の会社員の女(38)を過失運転致傷で現行犯逮捕した。

こうした事故は2月にも。新発田市では横断歩道を渡っていた小学生の男女3人が軽ワゴン車にはねられたほか…新潟市東区でも低学年の男子児童が普通乗用車にはねられるなど、2024年に入ってから県内では横断歩道上で児童が巻き込まれる事故が4件発生している。

事故現場(新発田市)

いずれの事故も信号機のない横断歩道上で発生。原因として考えられるのが、県内の一時停止率の低さだ。

“一時停止率”全国ワーストの新潟県

2023年、JAFが公表した信号機のない横断歩道での一時停止率で新潟は23.2%と全国最低を記録。

全国平均の45.1%を21.9ポイントも下回り、7割以上が一時停止をしていない実態が明らかとなった。

JAF新潟支部の菅宮弓里江さんは「横断歩道に関しては歩行者が優先という大前提がある。車両が横断歩道を通過しようとする時、渡ろうとしている歩行者がいる場合については、しっかり一時停止をするというところが必要になる」と注意を呼びかけている。

県警によると、県内では2月末時点で横断歩道上での事故は49件発生していて、53人がケガをしているという。

“歩行者優先”ルール順守を!

県警は、明らかに歩行者がいない場合を除き、横断歩道近くではいつでも一時停止できるようにしておくことなど歩行者優先のルールを改めて順守するよう呼びかけている。

ドライバーだけでなく、歩行者も無理な横断をしないなどお互いが安全を心がけることも事故防止には大切だ。