“ヘルメット着用率”意識に変化は!? 全国ワーストの新潟で独自調査 着用者は約50人中わずか3人…

2023年4月、道路交通法の改正により自転車に乗る人へのヘルメット着用が努力義務となった。2023年の調査で全国ワーストの着用率となった新潟県。自転車の利用者に変化はあるのか…その後を取材した。

“着用率”全国ワーストの新潟県

2023年4月に改正された道路交通法。これにより、自転車に乗る人へのヘルメット着用が努力義務となった。

この法律の改正が公布された2022年の新潟県の調査で県内の着用率は6.3%。

しかし、法律が施行された2023年の調査では、2.4%と低くなっているだけでなく、全国ワーストに。

こうした状況に、県は新年度予算案でヘルメット着用促進事業として1800万円を計上した。

ヘルメット着用しない理由は?

全国ワーストの汚名を返上することはできるのか…ヘルメット着用が努力義務となってまもなく1年となる中、3月5日、新潟市西区の街頭で警察がヘルメットの着用などを呼びかけた。

新潟西警察署交通課の鷲津直之安全教育係長が「まだ浸透していない」と話す通り、取材中の2時間で通行した自転車の利用者約50人のうち、ヘルメットを着用していたのはわずか3人。

着用しない理由を聞いてみると…

自転車利用者:
髪型が崩れるとか、かぶり慣れないので見た目が嫌だなということで

自転車利用者:
使おうとは思っているが、実際に買うまでの行動には至っていない

中にはヘルメットの着用が努力義務になったことを知らなかったという人も。

自転車利用者:
そういうのを聞いたら、つけようかなとはなる

自転車利用者:
値段がどれくらいなのかわからないけど、普通に買えるような値段だったら検討したい

命守るためヘルメット着用を

県は今後、ヘルメット着用率向上のため、購入の補助や広報に力を入れる方針だ。

鷲津安全教育係長は「まだまだ広報が足りない部分があると思うので、これからも皆様にヘルメット着用が努力義務化されたことをアピール・広報していきたい」と話した。

見た目や購入の手間などで、まだまだヘルメットの普及は進んでいないようだが、県によると、自転車事故により亡くなった人の約6割が頭への損傷が致命傷となっている。

また、ヘルメットを着用していないケースでは、着用した場合に比べて致死率は約1.6倍に上がるという。

自分自身の命を守るためにも自転車に乗る際にはヘルメットを着用することが重要だ。