釜めし誕生の秘密、実は金属加工と深い関係が?
燕市の釜めしは、実は金属加工産業の発展と共に広まった郷土料理なんです。
NGT48のキャプテン、藤崎未夢さんが燕市観光協会の桑原さんに聞いたところ、「燕は江戸時代から始まる金属加工産業の町なんですけれども、高度成長期、昭和30年から48年の間、日本はそれで発展を遂げたわけなんですけれども、燕もとっても仕事が忙しかったんですね」とのこと。
その忙しさの中で生まれたのが、「残業の時は出前で背脂ラーメン、いいことあったら釜飯の日」という合言葉だったそうです。
釜めしの元祖、松月の誕生秘話
燕市の釜めしの歴史は、昭和34年(1959年)に始まります。この年、「松月酒場」(現在の釜めし松月)が中央通りに開業し、釜めしの提供を始めたんです。
面白いのは、松月の元々の商売。なんと、やすり屋さんだったんです! 松月の現在の経営者は、「じいちゃんがやすり屋をやってたんですが、ちょっと聞くところによるとちょっとなんかまあ遊び人みたいな感じで」と笑いながら語ってくれました。
やすりの商売がうまくいかなくなり、新しい商売を探していた中で、なぜか釜めし屋になったそうです。金属加工の町だからこそ、こんな面白い転身があったんですね。
燕市民に愛される釜めしの魅力
松月で釜めしが人気になると、たちまち燕市中に広まっていきました。特に、金属産業界の社長たちに支持されたそうです。
また、宴会の際には折詰の釜めしをお土産として持ち帰ることが多かったそうで、これが家庭にも釜めしを広める要因になったんです。
燕市の釜めし、実は9店舗も!
現在、燕市内には9店舗もの釜めし屋さんがあります。それぞれのお店で具材や味付けに特徴があるそうで、食べ比べを楽しむのもおすすめです。
燕市観光協会では、「釜飯マップ」も作成しているそうです。このマップには、釜めしの歴史や食べ方のコツも書かれているとのこと。
燕市の釜めしの特徴は、なんと言ってもその具材の豊富さ。
一般的な五目釜めしの具材は、海老、鶏肉、帆立、筍、椎茸などです。でも、お店によって少しずつ違いがあるんです。
美味しい食べ方、実はこんなコツが!
釜めし松月さん監修の「美味しい食べ方」によると、こんな順番で食べるのがおすすめだそうです。
①まず、釜めしの蓋を開けて香りを楽しむ。
②しゃもじを釜めしの間に入れ、剥がすように一周する
③底からゆっくりほぐして空気を入れる。これを数回繰り返す。
(ただし、こねるようにすると米を潰してしまうので注意!)
④茶碗に盛り付ける。
そして、釜めしの隠れた楽しみ方が「おこげ」なんです。炊き上がり後、蓋を開けずにしばらく待つと、おこげが付くそうです。このおこげも美味しさのひとつだとか。
待ち時間にも意味がある?
釜めしは注文を受けてから米から炊くので、できあがるまで25分程度かかるそうです。でも、この待ち時間も釜めしを楽しむ上で大切なんだとか。
急ぐ時は事前に電話をしておくといいそうですよ。
燕市の魅力、釜めしと人々の個性
最後に、松月の店主遠藤さんが語ってくれた言葉が印象的でした。
「燕の人っていうか、まあ濃いっていうか結構個性的な人がやっぱり意外と多いんで、そういう意味でもやっぱりまあ面白い街っていうか、自分で住んでいいなと思ってますね」
釜めしという料理一つをとっても、そこには燕市の歴史や人々の個性が詰まっているんです。
燕市に行ったら、ぜひ釜めしを味わってみてください。
きっと、お腹も心も満たされること間違いなしです!
■釜めし 松月
住 所:新潟県燕市桜町227
電話番号:0256-62-4075
営業時間:11:00~14:00/17:00~21:00
定 休 日:月曜日
■釜めしMAP「燕市釜飯地図」
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