【記者リポート】
「こちら小学校の前にはスクールバスがずらりと並んでいます。マイクロバスは20人から30人ほど、中型のバスになると40人以上の児童が一度に乗れるということです」
2016年に3つの学校が統合された新潟市西蒲区の潟東小学校では、校区が広く全校児童の約8割がスクールバスを利用しています。
【バスの運転手】
「乗るときにね、こうやってカウンターをやって…」
運転手は児童が乗り降りする際にその数を確認するほか、送迎のあとは車内に児童が残っていないか必ず1列ずつ点検。点検を終えると最後列に設置したチェックシートに確認した時間を記入し、置き去りの防止に努めています。
【運転手 白崎得男さん】
「年少の子が寝る人がたまにいますのでね。見えないんですよね、シートの影になって。横になるとなおさらね。熱中症というのがこれから暑くなる。なおさら増えますので。しっかりと確認しなきゃだめだと思いますね」
市から委託を受ける運行会社は学校の統廃合で校区が拡大するほか雪道の登校もある県内でバスの運行は欠かせないと、小学校のスクールバスも置き去り防止装置の設置を義務づけるべきだと訴えます。
【イドム営業本部 南須原哲部長代理】
「命に代わるものはありませんので、そういう安全対策があるのであれば、可能な限りやったほうがいいと思いますし、考えていかなくちゃいけないと思います」
児童の降ろし忘れが相次いだことを受け、県は各自治体の教育委員会に対して、安全管理を徹底するよう通知を出していますが、県の権限では統一した対策を立てるのが難しいのが現状です。
また、各教育委員会を取材したところ、多くは運行事業者に最終確認の徹底を呼びかけていましたが、それ以上に対策を立てるのは難しいとの声も聞かれました。
こうした中、県内では新潟市のほか、長岡市など16市町村ではスクールバスにも置き忘れ防止ブザーの設置を進めています。
これから暑い日も多くなる中、こうしたブザーの設置を含め児童の降ろし忘れを防ぐための実効性ある対策を立てることが急務と言えそうです。最終更新日:Wed, 05 Jul 2023 18:42:37 +0900