【記者リポート】
「午後11時を過ぎたところだ。約4時間半の家宅捜索を終えて捜査員たちがいまダンボールを手に外に出てきた。さらに5~6個…合計20個ほどか、押収品のダンボールが運び込まれていく」
9月20日官製談合防止法違反などの疑いで逮捕されたのは、県新発田地域振興局元農村整備部長・鶴巻博文容疑者と建設会社・岩村組顧問の本田任容疑者、岩村組元常務の本間正明容疑者の3人です。
【本田容疑者の同級生】
「あんなことするような人間には見えなかった」
Q.結構おとなしかった?
「そうですね」
【本田容疑者の同級生】
「本人よりも、周りの影響が大きかったのではないでしょうか」
警察は、誰が談合を持ち掛けたのか、3人の認否を含めて明らかにしていませんが、周辺の建設業者などは、多くの企業が工事を受注できるよう岩村組の本田容疑者が入札の調整役を担っていたと話します。
【建設業者】
「様々な会社が工事がとれるようにする調整の中心的な役割を担っていた」
「本田容疑者は確かにいろいろ入札を仕切っていた」
元農村整備部長の鶴巻容疑者から予定価格を聞いていても、入札に参加した業者の中で最も低い金額を提示しなければ落札することはできません。このため、入札に参加した業者との調整を、本田容疑者が行ったのではないかと見られています。そして気になるのはその落札率…
【建設業者】
「(予定価格を)聞いたんであればもっと近くても良さそうだけど、93%ということは低く抑えたことに。どういう意味があるのか分かりませんけど」
逮捕容疑の工事の落札率は93.8%。多くの利益を出すためには予定価格に近づける必要がありますが、談合の発覚を免れるため高い落札率になることを避けていた可能性も。
警察は、業界で組織的に談合を行っていた可能性も視野に、入札に参加していた業者にも聞き取りを行っているほか、予定価格をもらした鶴巻容疑者との間で金銭の授受がなかったかなど、事件の全容解明に向け捜査を進めています。最終更新日:Wed, 27 Sep 2023 18:52:10 +0900